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売却・活用 読了時間:約10分

空き家をリフォームして賃貸に出す費用対効果と収益シミュレーション

相続した空き家を「売るのは惜しい」「賃貸で収益を得たい」と考える方は少なくありません。ただし、リフォームに費用をかけても賃料収入で回収できるとは限らず、物件の立地・築年数・周辺の賃料相場を踏まえた費用対効果の検討が欠かせません。本記事ではリフォームで賃貸化する流れ・費用相場・収益の試算方法・補助金制度を解説します。

リフォームで賃貸化する基本的な流れ

空き家を賃貸物件として活用するまでには、いくつかの段階があります。国土交通省の不動産取引価格情報によると、地方の空き家は都市部に比べて流通量が少なく、適正価格での売却に時間を要するケースが多いため、賃貸活用も有力な選択肢となっています。

  1. 建物の現状調査

    専門家(建築士・ホームインスペクター)に依頼して建物の状態を調査。構造・耐震・設備の老朽化を確認する。

  2. 賃料相場の確認

    物件周辺の賃料相場を不動産会社やポータルサイトで調査。リフォーム後の想定賃料を設定する。

  3. リフォーム計画・見積もり

    投資回収シミュレーションをもとに、かけられるリフォーム予算の上限を決め、複数業者から見積もりを取る。

  4. 補助金の申請

    自治体の補助金・交付金制度を活用できる場合は、工事着工前に申請を行う(着工後の申請は不可が多い)。

  5. リフォーム工事

    工事期間は規模によるが、部分修繕で1〜2ヶ月、フルリフォームで3〜6ヶ月程度が目安。

  6. 入居者募集・管理

    不動産会社に仲介・管理を依頼するか、自主管理するかを決める。遠方の場合は管理委託が現実的。

リフォーム費用の目安

リフォーム費用は工事の範囲・建物の状態・築年数によって大きく異なります。

フルリフォーム(全面改装)

内装・設備・外壁・屋根など建物全体をリフォームする場合の費用目安です。

老朽化が著しい場合や耐震補強が必要な場合はさらに費用がかかります。

部分修繕(住める状態にする最低限の工事)

水回り・内装など入居に必要な箇所のみ工事する場合の目安です。

費用を抑えるポイント

耐震基準の確認が重要

1981年以前の旧耐震基準の建物は、入居希望者に敬遠される場合があります。耐震診断・補強の費用が追加でかかる可能性を把握した上でリフォーム計画を立てましょう。

賃料相場の調べ方

リフォーム後の想定賃料を正確に把握することが費用対効果の試算の前提です。

ポータルサイトで相場を調べる

SUUMO・アットホーム・ホームズなどの賃貸ポータルサイトで、物件と同じ市区町村・築年数・間取り・広さの物件の賃料を調べます。複数の物件を比較して平均的な相場を把握します。

地元不動産会社に相談する

ポータルサイトに掲載されていない地域の実際の成約賃料は、地元の不動産会社に相談するのが最も正確です。「この物件をリフォームした場合、いくらで貸せるか」という観点で複数社に意見を聞くことをおすすめします。

賃料に影響する主な要因

投資回収期間の試算方法

リフォームへの投資が何年で回収できるかを試算することが、賃貸化の可否を判断する上での基本です。

単純回収期間の計算

最もシンプルな試算方法は「リフォーム費用 ÷ 年間純収益」で求める投資回収期間です。

注意すべきコスト

一般的な目安

投資回収期間が10年以内であれば概ね合理的な投資と判断されることが多いです。15年超になる場合は慎重な検討が必要です。地方の低需要エリアでは回収期間が著しく長くなるケースもあります。

空き家リフォーム補助金・空き家活用交付金

空き家の活用を促進するための補助金・助成金制度が国・都道府県・市区町村レベルで設けられています。

国の制度:空き家活用促進支援事業

国土交通省所管の補助事業として、空き家のリフォームや活用に対する支援が設けられることがあります。制度の内容・名称は年度ごとに変わる場合があるため、国土交通省のウェブサイトや最寄りの市区町村窓口で最新情報を確認してください。

自治体の補助金

多くの市区町村が、移住・定住促進を目的とした空き家リフォーム補助金を設けています。補助金額・対象工事・申請条件は自治体によって異なりますが、一般的な条件は以下のようなものです。

申請の注意点

補助金の申請は工事着工前に行うことが条件のケースがほとんどです。工事を始めてから申請しても補助が受けられない場合があるため、リフォームを計画する段階で自治体に相談することが重要です。

賃貸に向かない物件の特徴

リフォームして賃貸化しても入居者が集まりにくい物件の特徴を把握しておくことも重要です。

賃貸に向かないケース

賃貸より売却が適切なケース

上記に当てはまる場合は、リフォームに投資せず早期売却を検討する方が合理的です。特に「売れるうちに売る」という観点は重要で、空き家の需要は時間とともに下がる傾向があります。

参考・出典

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