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亡くなった親の車はどうする?相続した車の名義変更の必要書類・費用・いつまで・しないとどうなるか・売る/廃車にする場合の手続き
亡くなった人の車は、乗り続けるなら相続人への名義変更、手放すなら廃車か売却の手続きが要ります。道路運送車両法13条1項は、所有者の変更があったときは、新所有者はその事由があった日から15日以内に移転登録を申請しなければならないとしています。窓口は、普通車が運輸支局等、軽自動車が軽自動車検査協会です。手数料は、普通車の移転登録が窓口700円・オンライン(OSS)600円、軽自動車の名義変更は無料です(令和8年4月1日現在)。廃車にするだけなら、国土交通省は、永久抹消登録は相続人のうち1名の申請でも受理し、この場合は相続による移転登録をしないとしています。
| 車をどうするか | 手続き | 窓口と手数料 |
|---|---|---|
| 乗り続ける(普通車) | 移転登録 | 運輸支局等。OSS600円・窓口700円 |
| 乗り続ける(軽自動車) | 名義変更(検査証記録事項の変更) | 軽自動車検査協会。無料 |
| 廃車にする(普通車) | 永久抹消登録。相続人1名の申請でも受理される | 運輸支局等。無料 |
| 廃車にする(軽自動車) | 解体返納 | 軽自動車検査協会。無料 |
| 売る | 売却先が求める書類による。原文に一覧は見つからなかった | 売却先に確かめる |
出典は国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト、軽自動車検査協会、道路運送車両法(e-Gov法令検索)(いずれも2026年10月4日取得)。
自分はどの場合に当てはまるか
- 自分や家族が乗り続ける:節2から節4と節6に書きました。
- 乗らない。売りたい、処分したい:節5に書きました。
- 車検証の所有者が、販売店やローン会社になっている:軽自動車検査協会は、使用者と所有者が違うときは、所有者(自動車販売店やローン会社など)の同意を先に得るよう案内しています。普通車は、国土交通省が、Bタイプの車検証では備考欄に所有者の情報が記録されているので確認するよう案内しています。
- 相続人が複数いて、誰が取得するか決まっていない:遺産分割の進め方は遺産分割協議書の書き方にあります。廃車だけなら、節5のとおり相続人1名の申請で進められる手続きがあります。
- 車以外の相続手続きも含めて整理したい:相続手続きの代行は誰に頼む?と相続の戸籍の集め方にあります。
名義変更は、いつまでにするのか。しないとどうなるのか
- 期限:道路運送車両法13条1項は、登録自動車の所有者の変更があったときは、新所有者はその事由があった日から15日以内に移転登録を申請しなければならないとしています。同法67条1項は、自動車の使用者は、自動車検査証の記録事項に変更があったときは15日以内に変更記録を受けなければならないとしています。軽自動車検査協会の名義変更の案内には、日数の記載はありません。
- 相続のときの扱い:13条に、相続を別に扱う文言はありません。遺産分割がまとまらず15日に間に合わないときの運用は、今回確かめた国土交通省と軽自動車検査協会の案内に書かれていないため、管轄の運輸支局等か協会に確かめます。
- 罰則:同法109条2号は、13条1項の申請をせず、または虚偽の申請をした者を50万円以下の罰金としています。
- 国土交通省の言い方:名義を変更しないと、税金や保険などトラブルの元になるので、手続きは早めにするよう案内しています。
- 税金:東京都主税局の案内では、自動車税は4月1日現在の車検証の所有者に1年分が課税され、名義変更や廃車が3月31日までにされなければ引き続き課税されます。軽自動車税は、軽自動車検査協会が、4月1日現在の自動車検査証の名義の人に課税されると案内しています。他の都道府県の案内は、それぞれの都道府県税事務所で確かめます。
普通車を相続したら、何を用意するのか
- 申請先:使用の本拠の位置を管轄する運輸支局等です。自動車保有関係手続のワンストップサービス(OSS)で、オンライン申請もできます。
- 手数料:移転登録は、OSS申請600円・窓口申請700円です(令和8年4月1日現在)。ナンバープレートが変わる場合は、別にナンバープレート代がかかります。
- 書類の一覧:国土交通省の「必要書類」のページは、売買等で譲渡・譲受する場合の一覧で、相続の一覧は載っていませんでした。自分の場合にどの書類が要るかは、同省の「AIチャットで必要書類を診断」か、管轄の運輸支局等で確かめます。
- 車検証:移転登録の必要書類に、自動車検査証は「有効期間のあること」と書かれています(抹消登録と同時申請の場合を除く)。
価格が100万円以下の車には、書類を簡単にする方法があります。
| 書類 | 案内の内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 遺産分割協議成立申立書 | 相続する車の価格が100万円以下のときに限り使える。実印を押印 | 国土交通省 |
| 査定証または査定価格が確認できる資料の写し | 価格が100万円以下であることを確認するもの。査定士の資格者証の写しも添付する様式がある | 国土交通省・神戸運輸監理部 |
| 被相続人の死亡が確認できる戸籍謄本 | 相続人全員のものは必要ない | 神戸運輸監理部 |
| 被相続人と申請人の関係が分かる戸籍謄本 | 戸籍の全部事項証明書でも可 | 神戸運輸監理部 |
| 相続人の印鑑証明書 | 発行の翌日から3ヶ月以内 | 神戸運輸監理部 |
| 相続人の実印、または実印を押した委任状 | 代理人が申請するとき | 神戸運輸監理部 |
出典は国土交通省「遺産分割協議成立申立書」(PDF)と神戸運輸監理部の様式の添付書類欄(2026年10月4日取得)。添付書類は神戸運輸監理部の様式の記載で、他の運輸支局の取扱いは断定しません。価格が100万円を超える車の書類は、今回確かめた資料に載っていません。
軽自動車を相続したら、何を用意するのか
軽自動車検査協会の名義変更の案内(更新日2026年4月13日)では、次のとおりです。
- 相続を確認する書面:所有者が亡くなった事実と、新しい所有者が相続人であることが確認できる戸籍謄本等、または法務局が交付する法定相続情報一覧図です。コピーでも可で、複数ページなら全ページが必要です。死亡診断書は、原則使用できません。
- 自動車検査証(車検証):原本が必要で、コピーは使えません。
- 新しい使用者の住所を証する書面:住民票の写し(マイナンバーの記載がないもの)か印鑑登録証明書です。発行から3ヶ月以内で、使用者または住所に変更がある場合に必要です。
- 自動車検査証変更記録申請書:軽第1号様式です。窓口でも入手できます。
- ナンバープレート:使用の本拠の位置の管轄が変わる場合に必要です。
- 申請依頼書:新しい使用者以外の人が手続きをする場合に必要です。
- 手数料:自動車検査証記録事項の変更は無料です。申請先は、新しい使用者が車を使う場所を管轄する事務所・支所・分室で、書類は業務受付時間内に出します。
売る・廃車にするとき、手続きはどうなるのか
- 普通車を廃車にする:解体する場合は永久抹消登録です。国土交通省は、永久抹消登録の申請で所有者が死亡しているときは、相続人のうち1名の申請でも受理し、この場合は相続による移転登録をしないとしています。被相続人と申請人の相続関係、被相続人の死亡が確認できる戸籍謄本等を添付します。手数料は無料です。
- 期限:道路運送車両法15条1項は、解体したときは、解体報告記録がなされたことを知った日から15日以内に永久抹消登録を申請しなければならないとしています。
- 普通車の主な書類:申請書(解体報告記録がなされた日と移動報告番号を記載)、手数料納付書(無料)、所有者の印鑑登録証明書(3ヶ月以内)、車検証、ナンバープレート、代理人なら委任状です。所有者が亡くなっている場合に、印鑑登録証明書が誰のものを指すかは、国土交通省の案内に書かれていないため、運輸支局等に確かめます。
- 軽自動車を廃車にする:解体返納です。軽自動車検査協会は、引取業者から解体報告の連絡があった後に申請するよう案内しています。書類は、車検証(原本)・移動報告番号・ナンバープレート・解体届出書(軽第4号様式の3)で、手数料は無料です。所有者が亡くなっている場合の書類は、案内に書かれていないため、協会に確かめます。
- 自動車重量税の還付:国税庁によると、使用済自動車が自動車リサイクル法に基づいて適正に解体され、解体を事由とする永久抹消登録申請または解体届出と同時に還付申請が行われると、車検残存期間に対応する額が還付されます。手続きの対象は、引取業者へ引き渡した最終所有者です。軽自動車検査協会は、車検の残りが1ヶ月以上ある場合に限ると案内しています。
- 売る:国土交通省と軽自動車検査協会の案内には、買取業者に売るとき、先に相続人名義へ移転登録するかどうかを書いた箇所は見つかりませんでした。売却先に、故人名義の車であることを伝えて、必要書類を確かめます。
故人の車に乗り続けるとき、保険と車検はどうなるのか
- 自動車保険の等級:ソニー損保の等級引継ぎガイドは、親が亡くなり同居の子が自動車を相続する場合、記名被保険者を同居の子に変更することで、親の等級をそのまま引き継ぐと案内しています。別居の子は引き継げません。
- 運転者の範囲:同ガイドは、運転者の範囲を限定している契約では、記名被保険者を変更するとき、範囲が実際に運転する人と合っているかを確かめるよう案内しています。
- 他社の扱い:日本損害保険協会は、自動車保険の補償内容は各損害保険会社の商品によって異なるとしています。ソニー損保以外の会社の名義変更・相続の扱いは、今回確かめた資料にありません。契約中の会社に確かめます。
- 自賠責保険:名義変更の扱いを書いた原文は、今回取得できませんでした。
- 車検:移転登録には、有効期間のある車検証が必要と、国土交通省が書いています。車検が切れている車の名義変更の扱いは、今回確かめた資料に書かれていません。
よくある質問
相続した車の名義変更は、いつまでにすればいいですか?
道路運送車両法13条1項は、登録自動車について所有者の変更があったときは、新所有者はその事由があった日から15日以内に移転登録を申請しなければならないとしています。相続を別に扱う文言は13条にありません。相続のときにこの日数がどう運用されるかは、今回確かめた国土交通省と軽自動車検査協会の案内に書かれていませんでした。遺産分割がまとまらず15日に間に合わないときの扱いは、管轄の運輸支局等か軽自動車検査協会に確かめます。
名義変更をしないで放っておくと、どうなりますか?
国土交通省は、名義を変更しないと税金や保険などトラブルの元になるとして、手続きを早めにするよう案内しています。道路運送車両法109条2号は、13条1項の申請をせず、または虚偽の申請をした者を50万円以下の罰金と定めています。税金は、東京都主税局の案内では、自動車税は4月1日現在の車検証の所有者に1年分が課税され、名義変更や廃車が3月31日までにされなければ引き続き課税されます。軽自動車税も、軽自動車検査協会が、4月1日現在の自動車検査証の名義の人に課税されると案内しています。
価格が100万円以下の車は、書類が簡単になりますか?
国土交通省は、相続する自動車の価格が100万円以下で、遺産分割協議が成立しているときに限り、遺産分割協議書の代わりに「遺産分割協議成立申立書」を使えるとしています。価格が100万円以下であることを確認できる査定証または査定価格を確認できる資料の写しを添付します。神戸運輸監理部の様式には、100万円を超える車ではこの方法で申請できないと書かれています。ほかの運輸支局の取扱いと、100万円を超える車の書類は、管轄の運輸支局等か国土交通省のAIチャットで確かめます。
死亡診断書で名義変更の手続きができますか?
軽自動車検査協会は、相続の名義変更に、所有者が亡くなった事実と新しい所有者が相続人であることが確認できる戸籍謄本等、または法務局が交付する法定相続情報一覧図を求めていて、死亡診断書は原則使用できないとしています。普通車は、国土交通省の永久抹消登録の案内で、被相続人の死亡が確認できる戸籍謄本等を添付するとされています。
相続人が複数いて、誰が車を引き継ぐか決まっていません。廃車にはできますか?
国土交通省は、永久抹消登録の申請で所有者が死亡しているときは、相続人のうち1名の申請でも受理するとしています。この場合、相続による移転登録はしません。被相続人と申請人の相続関係、被相続人の死亡が確認できる戸籍謄本等を添付します。軽自動車の解体返納で所有者が亡くなっている場合の書類は、軽自動車検査協会の案内に書かれていなかったため、協会に確かめます。
名義変更や廃車の手数料は、いくらですか?
国土交通省の登録手数料一覧(令和8年4月1日現在)では、移転登録がオンライン申請(OSS)600円・窓口申請700円、永久抹消登録は無料です。軽自動車検査協会では、自動車検査証記録事項の変更(名義変更)と解体返納は無料です。ナンバープレート代や、査定の費用、戸籍謄本・印鑑証明書の発行手数料など、別にかかる費用もあります。
亡くなった人の車を売るとき、先に相続人の名義に変える必要はありますか?
国土交通省と軽自動車検査協会の案内には、買取業者に売るときに先に相続人名義へ移転登録するかどうかを書いた箇所が、今回は見つかりませんでした。買取業者によって求める書類が違う場合があるため、売却先に、故人名義の車であることを伝えて必要書類を確かめます。廃車にする場合は、普通車なら相続による移転登録をせずに相続人1名で永久抹消登録を申請できると、国土交通省が案内しています。
親の自動車保険の等級は、子に引き継げますか?
ソニー損保の等級引継ぎガイドは、親が亡くなり同居の子が自動車を相続する場合、記名被保険者を同居の子に変更することで、親の等級をそのまま引き継ぐと案内しています。別居の子は引き継げません。運転者の範囲を限定している契約では、実際に運転する人が範囲に入っているかも確かめるよう案内されています。他の保険会社の扱いは確かめていないため、契約中の会社に問い合わせます。
参考・出典
- 国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト「売買等により譲渡、譲受する手続き」・「必要書類」(2026年10月4日確認)
- 国土交通省 遺産分割協議成立申立書(PDF)・神戸運輸監理部 同様式(PDF)
- 国土交通省 同「抹消登録」・「登録・検査手数料一覧表」(PDF・令和8年4月1日現在)
- 軽自動車検査協会「名義変更(売買・譲渡・その他)」・「解体返納」・「自動車検査証返納届(一時使用中止)」
- e-Gov法令検索 道路運送車両法(第13・15・67・109条)
- 国税庁「使用済自動車に係る自動車重量税の廃車還付申請手続」
- 東京都主税局「税の質問」(自動車税は4月1日現在の所有者に課税)
- ソニー損保 等級引継ぎガイド「家族から等級は引継げるの?」・日本損害保険協会「自動車保険」
- カーネクスト 廃車買取(販売サイトの案内。2026年10月4日に内容を確認)
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の相続や車の手続きに対する法的助言ではありません。必要書類や手数料は、運輸局・運輸支局・軽自動車検査協会の事務所によって取扱いが異なる場合があります。手続きの前に、管轄の窓口や司法書士・行政書士などの専門家にご確認ください。査定額や買取の可否を保証するものではありません。