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相続した株の手続き|口座の探し方・必要書類・期間・相続税の評価額と申告期限(上場株式)
相続した株の手続きは、亡くなった人の口座がある証券会社に問い合わせて進めます。口座の場所が分からないときは、証券保管振替機構(ほふり)の開示請求で証券会社の一覧を確認でき、相続人の請求は7,700円(税込)、結果が届くまで約2か月です。相続税の申告期限は、相続の開始を知った日の翌日から10か月以内で、上場株式は亡くなった日の最終価格などで評価します。
このページは、すでに相続が起きていて、相続した株や証券口座の手続きを代わりに頼みたい方向けです。自分で進める方にも、原文で確認できた期間・費用・必要書類・評価の方法を載せています。
手続きの流れと期間の目安
ほふりは、株式等の保有状況の確認や住所変更・相続等の各種手続は証券会社に問い合わせるよう案内しています。期間や期限を原文で確認できたものは、次のとおりです。
| 手続き | 期間・期限 | 出典 |
|---|---|---|
| 口座のある証券会社を調べる(開示請求) | 書類の受付から結果の送付まで約2か月(混雑時はさらにかかることがある) | ほふり |
| 証券会社での相続の手続き(名義変更・移管など) | 原文に目安が見当たらない | ― |
| 相続税の申告 | 相続の開始を知った日の翌日から10か月以内 | 相続税法第27条第1項 |
出典:ほふり(2026年10月2日取得)、e-Gov法令検索 相続税法(令和8年4月1日施行版)。相続税の申告が必要なのは、財産の課税価格の合計が基礎控除額を超える場合です。
ほふりの案内には、証券会社での手続きの中身(相続人の名義の口座に株を移すのか、売却して現金で受け取るのかなど)や必要書類の記載がありません。共通の手順や書類を示した公的な資料は、この記事では取得できなかったため書いていません。亡くなった人の口座がある証券会社に、相続の手続きの案内と必要書類を問い合わせてください。
口座がどこにあるか分からないとき(ほふりの開示請求)
亡くなった人がどの証券会社に口座を持っていたか分からないときは、ほふりに登録済加入者情報の開示請求をします。振替株式等(金融商品取引所に上場している内国株式、ETF、REITなど)の口座が開設されている証券会社・信託銀行等の一覧を、有料で確認できる制度です。
| 請求する人 | 費用(税込) | 条件 |
|---|---|---|
| 相続人等 | 1件7,700円 | 被相続人の口座を調べる場合。法定相続人の法定代理人・任意代理人を含む |
| 相続人等(一覧図を提出) | 1件6,050円 | 法務局発行の法定相続情報一覧図のコピーを提出した場合 |
| 遺言執行者 | 1件6,050円 | 遺言執行者が請求する場合 |
出典:ほふり 登録済加入者情報の開示請求(2026年10月2日取得)。同時に複数の調査対象(氏名・住所の組合せごとに1件)を請求すると、2件目以降は1件あたり1,100円が加算されます。調べた結果、該当がない場合でも費用はかかります。
請求は郵送のみで、窓口や電話での受付はありません。結果の「登録済加入者情報通知書」は代金引換の簡易書留で届き、受け取るときに費用を支払います。請求の受付後はキャンセルできないため、口座開設先に心当たりがある場合は、先に証券会社へ確認するよう案内されています。
法定相続人が複数いる場合は、そのうち1名が手続きできます。相続人の場合の必要書類は次のとおりです。
| 書類 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 開示請求書 | ほふりの書式(Excel)に記入 | 一覧図を出す場合と出さない場合で書式が分かれる |
| 相続人の本人確認書類 | 運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなどのうち1つ | コピーで提出 |
| 法定相続情報一覧図、または戸籍等 | 一覧図が使えないときは、続柄に応じた戸籍謄本等 | 戸籍は一部のページだけだと不備になる |
| 被相続人の住所の確認書類 | 住民票の除票、戸籍の附票など。株主宛の議決権行使書、配当金計算書でも可 | 調べたい住所が載っているもの |
出典:ほふり 必要書類(2026年10月2日取得)。開示請求書以外はコピーで、原本は提出できません。提出した書類は返却されません。
確認できるのは口座がある証券会社・信託銀行等の一覧だけで、銘柄名・取引履歴・保有残高は確認できません。保有残高は、開示結果をもとに各証券会社へ直接問い合わせます。現時点の口座開設先しか調べられず、過去の時点は調べられません。
法定相続情報一覧図の取り方は法定相続情報一覧図の取り方に書いています。預貯金の口座の凍結については亡くなった人の銀行口座の凍結と解除を見てください。
相続税での上場株式の評価
上場株式は、亡くなった日(課税時期)の取引所の最終価格を基本に評価します。ただし、最終価格が次の3つの月平均額のうち最も低い額を超えるときは、その最も低い額で評価します。つまり、最終価格と3つの月平均額の4つのうち、最も低い額が評価額になります(国税庁 No.4632)。
| 価格 | 何の価格か | 例(説明用の数字) |
|---|---|---|
| 最終価格 | 亡くなった日に取引所が公表した最終価格 | 1,000円 |
| 当月の月平均額 | 亡くなった日の属する月の、毎日の最終価格の平均 | 980円 |
| 前月の月平均額 | 亡くなった日の属する月の前月の、毎日の最終価格の平均 | 950円 |
| 前々月の月平均額 | 亡くなった日の属する月の前々月の、毎日の最終価格の平均 | 1,020円 |
例の数字は仕組みを説明するための仮のものです。この例では4つのうち最も低い950円が、1株あたりの評価額になります。出典:国税庁 タックスアンサー No.4632(令和8年4月1日現在法令等)。
評価の基準は亡くなった日で、名義変更をした日や売却した日の株価ではありません。亡くなった日に最終価格がない場合や、権利落ちがある場合は、一定の修正をします。国税庁は、評価に使える「上場株式の評価明細書」も用意しています。
上場していない会社の株式はNo.4638 取引相場のない株式の評価、公社債や投資信託はNo.4641・No.4644と、別の評価方法があります。相続税の申告に必要な書類は相続税の申告に必要な書類にまとめています。
申告期限と、手続きを頼むときの費用の例
相続税の申告書は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内に、納税地の所轄税務署長へ提出します(相続税法第27条第1項)。遺産の課税価格の合計が基礎控除額を超える場合が対象です。基礎控除額の計算は相続税の計算機で試算できます。
口座の手続きの代行を頼むときの費用は、事業者が公表している料金表で確かめます。相続手続きのnocos(ノコス)の公式サイトで、株に関わる部分の表示は次のとおりです。
| 手続き | 公式サイトの表示 | 別途費用になるもの |
|---|---|---|
| 預貯金の名義変更・解約(有価証券口座も対応) | 金融機関1か所につき税込55,000円 | 合計残高が1,000万円を超える場合。新規での株式口座開設など特別な手続き |
| 相続税の申告 | 資産総額の0.5%〜1.2%(税理士報酬の目安) | 具体的な額は資産内容・業務量などで個別に算出。申告期限が近くなってからの依頼は加算料金 |
出典:nocos 公式サイト(2026年10月2日取得)。料金や条件は変更される場合があります。ほかの事業者の費用は調べていません。
よくある質問
亡くなった人の株がどの証券会社にあるか分からないときは、どうしますか?
証券保管振替機構(ほふり)に登録済加入者情報の開示請求をすると、振替株式等の口座が開設されている証券会社・信託銀行等の一覧を確認できます。有料で、相続人等が請求する場合は1件7,700円(税込)、法務局発行の法定相続情報一覧図のコピーを提出すると6,050円(税込)です。請求は郵送のみで、書類を受け付けてから結果の送付まで約2か月かかると案内されています。
相続した株の手続きには、どれくらいかかりますか?
原文で期間を確認できたのは、ほふりの開示請求(書類受付から結果送付まで約2か月、混雑時はさらにかかる場合あり)と、相続税の申告期限(相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内)です。証券会社での名義変更や移管の期間は、取得した原文に目安が見当たらず、この記事には書いていません。手続きの案内は、亡くなった人の口座がある証券会社に確認してください。
相続した上場株式は、相続税でいくらで評価されますか?
国税庁のタックスアンサー No.4632 によると、被相続人の死亡の日(課税時期)の最終価格で評価します。ただし、その最終価格が、死亡日の属する月・前月・前々月それぞれの毎日の最終価格の月平均額のうち最も低い額を超える場合は、最も低い額で評価します。最終価格がない場合や権利落ちがある場合は一定の修正をします。名義変更や売却をした日の株価ではありません。
ほふりの開示請求で、保有している株の銘柄や株数は分かりますか?
分かりません。確認できるのは口座が開設されている証券会社・信託銀行等の一覧で、振替株式等の銘柄名、取引履歴、保有残高は確認できないとされています。保有残高は、開示結果をもとに各証券会社へ直接問い合わせます。また、現時点の口座開設先しか調べられず、過去の時点の口座開設先は調べられません。
開示結果に載った証券会社に問い合わせたら、口座はないと言われました。
ほふりのQ&Aによると、証券会社の支店・営業所では、その支店・営業所内にある口座の所在しか調べられないケースがあります。電話問合せ窓口など全店で調べられる窓口に、開示結果に記載された「加入者口座コード」を伝えてください。全ての証券会社に連絡しても見つからない場合は、売却等で現在は残高がない、貸株サービスの分が見つからない、宛先の氏名・住所が開示結果と異なる、といった状況が考えられるとされています。
相続した株の手続きを専門家に頼むと、いくらかかりますか?
nocos(ノコス)の公式サイトの料金表では、預貯金の名義変更・解約(有価証券口座も対応)が金融機関1か所につき税込55,000円です。合計残高が1,000万円を超える場合と、新規での株式口座開設など特別な手続きは別途費用とされています。ほかの事業者の費用は、この記事では調べていません。
参考・出典
- 証券保管振替機構(ほふり) 登録済加入者情報の開示請求
- 証券保管振替機構(ほふり) 開示請求の必要書類
- 国税庁 タックスアンサー No.4632 上場株式の評価
- e-Gov法令検索 相続税法(第27条)
- 相続手続きの nocos(ノコス)公式サイト
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の相続の手続きや税額を示すものではありません。証券会社での手続きは亡くなった人の口座がある証券会社に、税金は税務署や税理士にご確認ください。サービスの内容と条件は変更される場合があるため、最新の情報は公式サイトでご確認ください。