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空き家のネズミ・ハクビシン|自分で捕まえてよいか・放置するとどうなる・駆除の頼み先と公表料金・隣の空き家のとき

空き家に住み着いたハクビシンは、所有者であっても許可なく捕獲できないとされています。鳥獣保護管理法は鳥獣の捕獲を原則として禁止し、例外は都道府県知事等の許可や狩猟です。ネズミは、ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミの3種が法の適用除外で、扱いが分かれます。この記事は、空き家のネズミ・ハクビシンの駆除を頼みたい方向けに、自分で捕獲してよいか、放置したときの影響、市役所の対応と箱わなの貸出、公式サイトの料金、隣の空き家のときを原文で整理します。

空き家のネズミ・ハクビシンを放置するとどうなるか

空家法5条は、空家等の所有者等が周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう適切な管理に努めると定めています。動物についての定めと状態の例は、次のとおりです。

出典書かれていること読み方の注意
空家法5条・12条所有者等は、周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう空家等の適切な管理に努める。市町村は、所有者等に情報の提供、助言その他必要な援助を行うよう努める努力義務。動物を名指しした定めではない
国土交通省ガイドライン 別紙2管理不全空家等の状態の例は「駆除等がなされておらず、常態的な動物の棲みつきが敷地等に認められる状態」。特定空家等の例は「敷地等の著しい量の動物の糞尿等」「敷地等からの著しく多数の蚊、ねずみ等の害虫等の発生」状態の例。個別の事案に応じて判断するとされている
国土交通省ガイドライン 別紙4特定空家等の例は「敷地等の動物の糞尿等…による悪臭の発生」「周辺への侵入等が認められる動物等の敷地等への棲みつき」。管理不全空家等の例は、騒音について「駆除等がなされておらず、常態的な動物等の棲みつき等が敷地等に認められる状態」動物の種類は指定されていない。ハクビシンの名は出てこない
和歌山県の判断基準住みついた動物が原因の状態の例に、鳴き声などの音の頻発、ふん尿による臭気、「多数のねずみ、はえ、蚊、のみ等が発生し」、「住みついた動物が周辺の土地・家屋に侵入し、地域住民の生活環境に悪影響を及ぼすおそれがある」「旧ガイドライン〔別紙4〕」と注記された県の参考基準(令和7年2月14日改定)
東京都のガイドブック空き家に発生したシロアリやネズミで隣家に被害が出た場合の損害賠償額の試算は約24万円。ネズミは、空き家内に営巣したクマネズミが隣家に侵入して柱等をかじる被害の前提で、ネズミ駆除が3.5万円日本住宅総合センターの調査を基にした試算。実際の額や費用の相場ではない
害獣駆除110番の公式サイトハクビシンは住宅の屋根裏に棲みつき、足音による騒音や糞尿による悪臭、建物の損傷、害虫の発生などの悪影響を及ぼす駆除サービスを提供する会社の説明

出典:e-Gov法令検索、国土交通省、和歌山県、東京都住宅政策本部、害獣駆除110番公式サイト(2026年10月2日取得)。

管理不全空家等の所有者には、市町村長が指導でき、なお改善されないときは勧告できます(空家法13条)。勧告で固定資産税の特例がどうなるかは、管理不全空家とは?特定空家との違いと、勧告で固定資産税の特例が外れる条件で整理しています。

自分で捕まえてよいか|ハクビシンとネズミの違い

空き家のネズミとハクビシンは、同じ「害獣」でも、鳥獣保護管理法での扱いが違います。条文と施行規則の原文は次のとおりです。

対象定め読み方の注意
ハクビシン(原則)鳥獣は、鳥類または哺乳類に属する野生動物(2条)。鳥獣は捕獲等をしてはならない。ただし、9条の許可を受けるとき、11条の狩猟として捕獲するときなどは除く(8条)空き家の所有者かどうかは、条文の条件になっていない
ハクビシン(許可を受けて捕獲)鳥獣の保護または管理の目的などで捕獲等をしようとする者は、環境大臣または都道府県知事の許可を受ける(9条)。環境省は、多くの都道府県でこの許可権限の一部が市町村長に移されているとしている許可の基準は都道府県の鳥獣保護管理事業計画に定められている(環境省)。窓口は都道府県か市町村かが地域で違う
ハクビシン(狩猟)施行規則の別表第二の狩猟鳥獣にハクビシンが載っている。狩猟期間は毎年10月15日(北海道は9月15日)から翌年4月15日まで(2条10項)。狩猟にはわな猟免許など(39条)と狩猟者登録(55条)が要る狩猟期間外などに狩猟鳥獣を捕獲すると、許可を受けた場合を除き、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(83条)
ハクビシン(住宅の敷地内)11条1項2号ロは、垣、柵その他これに類するもので囲まれた住宅の敷地内で、銃器を使用しないでする狩猟鳥獣の捕獲等を、許可を受けないで捕獲できる場合に挙げている。39条・55条は、この場合を免許・登録の対象から外している空き家がここでいう住宅の敷地に当たるかは、条文だけでは決められない。窓口に確認が必要
ネズミ(ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミ)環境衛生の維持に重大な支障を及ぼすおそれのある鳥獣で環境省令で定めるものには、法の規定を適用しない(80条)。施行規則78条の表に、この3種が載っているこの3種は、法の捕獲禁止や許可の規定の対象にならない。駆除の方法についてほかの決まりがあるかは取得していない
上の3種以外のネズミ78条の表に載っているのは、ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミの3種だけ。ほかのネズミは載っていない家に出るネズミの種類は、現地調査で特定してもらう方法がある(害獣駆除110番の公式サイト)

出典:e-Gov法令検索 鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律・同法施行規則、環境省「捕獲許可制度の概要」(2026年10月2日取得)。

三鷹市と立川市の案内は、空き家に住み着いた「鳥やネズミ、アライグマ、ハクビシン等」を挙げて、鳥獣保護管理法により所有者等であっても許可なく捕獲できないとしています。市の案内の文言は「ネズミ」と一括りで、種類までは書かれていません。どの動物をどの方法で捕獲してよいかは、空き家のある市区町村か都道府県の窓口に確認してください。

市役所の対応と箱わなの貸出

取得した案内では、市が空き家のネズミやハクビシンを駆除するという案内は見つからず、一部の市が捕獲用の箱わなを貸し出していました。

市案内されていること出典
名古屋市アライグマ、ハクビシン、ヌートリア用の捕獲箱を貸し出す。利用には捕獲許可の申請と貸出の申請の二つが必要。申請者の住所と捕獲場所のどちらも市内で、有害鳥獣捕獲許可証の交付(手続き中を含む)を受けていること。貸出期間は貸出の日から2か月。捕獲されたら市が回収する捕獲箱の貸出し(2026年5月22日更新)
宇都宮市ハクビシン、タヌキ、アライグマの被害で困っている市内に住所を有する方に箱わなを貸し出す。有害鳥獣捕獲許可申請を提出する。貸出期間3か月、1世帯1基まで、費用は無料。捕獲した個体は市の委託業者が無料で回収する回覧チラシ(PDF)
さくら市農作物被害や宅地への侵入被害を受けた方を対象に、アライグマとハクビシンに限り捕獲許可と箱わなの貸出を行う。貸出料金は無料で、数に限りがある。所有する箱罠で捕獲する場合も市の許可が必要箱罠の貸し出しについて
東近江市市内に住み、自身が所有または管理している敷地で困っている人に、箱罠(小型)を貸し出す。無料(餌代などは自己負担)。最長1か月、延長は最大3か月。毎日見回りを行い、捕獲したときは速やかに対応する。アライグマ、ハクビシン、ヌートリアは、市貸出の箱罠の許可申請は不要箱罠の貸し出し(令和8年4月15日更新)
尼崎市(ネズミ)私有地のネズミや昆虫の駆除は行っていない。所有者または管理者が市販の殺虫剤を使うか、駆除業者に相談する。業者は「建築物ねずみ昆虫等防除業」に登録された事業者などを参照する。業者に頼むと費用が発生するため、事前に見積もりを取り、作業内容や料金を確認するネズミや昆虫の相談(2026年9月25日更新)
大阪市(ネズミ)ネズミや衛生害虫の相談は、各区保健福祉センターの生活環境業務担当で受け付け、防除方法などを相談できる。駆除は土地の所有者または管理者が自らの責任で行い、薬剤の配布や駆除は行っていない衛生害虫等に関する相談について(2026年3月17日)

出典:各市の案内(2026年10月2日取得)。

箱わなの貸出は、取得した名古屋市、宇都宮市、東近江市が、申請者が市内に住むことを条件に挙げていました。捕獲の許可が要るか、市が貸し出す場合の扱い、対象の動物は市ごとに違い、貸出のない市区町村もあります。空き家のある市区町村の窓口に、捕獲の許可と貸出の有無を先に確認してください。

頼み先と公表されている料金

駆除を頼むのは民間の専門業者です。この記事では相場を作らず、害獣駆除110番(シェアリングテクノロジー)の公式サイトに表示されている内容だけを載せます。害獣駆除110番は、対応できる提携業者を紹介するサービスで、実際の作業は加盟店が行います。

項目公式サイトの表示注記
ネズミ駆除22,000円〜(税込)。薬剤散布、罠による捕獲・駆除、忌避剤・超音波による処理、侵入対策対応エリア・加盟店により、記載価格や条件では対応できない場合がある
ハクビシン駆除33,000円〜(税込)。罠による捕獲、忌避剤による処理、侵入対策同上
料金に含まれるもの駆除費用、殺菌・消毒費用、清掃費用を含む価格として表示。清掃・消毒は、どの範囲まで行うかを見積り時に説明するとしている実際の金額と範囲は現地調査のあとの見積りで確認する
現地調査・見積り無料とされ、調査で被害の状況を把握してから駆除方法を検討して見積りを出す。害獣の種類が分からなくても、調査で特定するとしている対応エリア・加盟店・現場状況により、事前に確認のうえ調査・見積りに費用をいただく場合がある
支払い作業終了後に代金を支払う流れ。クレジットカードに対応加盟店によって、作業前の支払いをお願いする場合がある。一部の加盟店・エリアでカードが使えない場合がある

出典:害獣駆除110番(シェアリングテクノロジー)公式サイト(2026年10月2日取得)。

業者を選ぶときは、尼崎市の案内のとおり、事前に見積もりを取り、作業内容や料金を十分に確認してください。尼崎市は、確認先として「建築物ねずみ昆虫等防除業」に登録された事業者などを案内しています。公式サイトのサービス内容には薬剤散布、罠、忌避剤、侵入対策が並んでいるので、見積りでどの作業を行うのかを確かめられます。

隣の空き家から来るとき

隣の空き家のネズミやハクビシンについて、国の法律に専用の定めはありません。取得した市の案内は、所有者に対策を求める形でした。

市案内されていること出典
福井市隣の空き家に獣(ハクビシン等)が住み着いているとき、鳥獣保護管理法により、空き家の所有者であっても許可なく捕獲できない。市から所有者に、獣が住み着かないように対策をするよう情報提供と助言を行うよくある質問(2024年2月1日更新)
八千代市空家に動物が住み着いている、巣を作っているときは、鳥獣保護法により所有者であっても許可なく駆除や捕獲等はできない。そのような状況にならないよう、所有者に対策をしてもらう必要がある近隣の空家でお困りの方へ(2026年7月31日更新)
三鷹市・立川市空き家に野生動物(鳥やネズミ、アライグマ、ハクビシン等)が住み着いているとき、鳥獣保護管理法により所有者等であっても許可なく捕獲できない。所有者等が巣を作らないように、住み着かないように対策することとなり、市では捕獲・駆除できない。所有者を調べるには、法務局で登記事項証明書の交付や登記簿の閲覧をする方法がある(三鷹市)近隣の空き家でお困りの方へ(三鷹市は2026年5月21日更新、立川市は令和8年5月)
宇都宮市周辺の空き家・空き地に、屋根の隙間や雑草の繁茂などが原因でハクビシン等が棲みついた場合は、市が所有者に家のお手入れや草刈りなどの適正管理を促すことができる場合もある。生活安心課に相談する回覧チラシ(PDF)

出典:各市の案内(2026年10月2日取得)。

所有者の連絡先の調べ方や、市役所が所有者に文書で改善を求める流れは、空き家の蜂の巣|駆除するのは誰か・市役所の対応と補助・隣の空き家に巣があるとき・費用の「隣の空き家に巣があるとき」で、各市の原文を整理しています(そこでの案内はハチの巣を例にした内容です)。害獣駆除110番の公式サイトは、駆除のあとの再侵入を防ぐ侵入対策もサービス内容に挙げています。

見回りが難しいなら

箱わなを借りて自分で捕獲する場合は、東近江市のように毎日の見回りを条件にしている市があります。遠方に住んでいて空き家に通えないときは、管理を任せる費用と業者の選び方を、空き家の管理を不動産会社に委託する費用相場と業者の選び方で比べています。使っていない家を手放す選択肢は、訳アリ物件買取ラクウルとは|買い取れる11種類と全国の実績で整理しています。

よくある質問

空き家のハクビシンを、所有者が自分で捕まえてもよいですか?

鳥獣保護管理法8条は、鳥獣の捕獲等を原則として禁止しています。例外は、9条の許可を受けて捕獲する場合、11条の狩猟として捕獲する場合などです。福井市、八千代市、三鷹市、立川市の案内は、空き家の所有者であっても許可なく捕獲や駆除はできないとしています。許可の窓口や基準は都道府県と市町村で違うため、空き家のある市区町村の窓口に先に確認してください。

空き家のネズミは、自分で駆除してもよいですか?

鳥獣保護管理法施行規則78条は、ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミの3種を、法の規定を適用しない鳥獣としています。表に載っているのはこの3種だけで、ほかのネズミは載っていません。尼崎市は、私有地のネズミの駆除は市では行わず、所有者または管理者が市販の殺虫剤などで駆除するか、駆除業者に相談するよう案内しています。種類が分からないときは、現地調査で特定してもらう方法があります。

市役所に頼めば、ネズミやハクビシンを駆除してもらえますか?

今回取得した三鷹市と立川市は、空き家に住み着いた野生動物について市では捕獲・駆除できないとしています。尼崎市は私有地のネズミの駆除は行っておらず、大阪市もネズミの駆除や薬剤の配布は行っていません。一方、名古屋市、宇都宮市、さくら市、東近江市は、ハクビシンなどの捕獲用の箱わなを貸し出しています。対応は市区町村ごとに違います。

捕獲用の箱わなは、遠方に住んでいても市から借りられますか?

今回取得した名古屋市、宇都宮市、東近江市は、申請者が市内に住所を有することやお住まいであることを条件に挙げています。名古屋市は捕獲場所も市内であること、東近江市は自身が所有または管理している敷地であることも条件です。さくら市の案内には、住所の条件の記載が見つかりませんでした。東近江市は、毎日見回りをして捕獲したときは速やかに対応することも注意事項にしています。

隣の空き家にハクビシンが住み着いたら、どうすればよいですか?

福井市は、市から所有者に、獣が住み着かないように対策をするよう情報提供と助言を行うとしています。八千代市は、所有者に対策をしてもらう必要があるとしています。宇都宮市は、屋根の隙間や雑草の繁茂などが原因で棲みついた場合に、市が所有者に適正管理を促すことができる場合もあるとして、生活安心課への相談を案内しています。所有者の調べ方は、三鷹市が法務局で登記事項証明書の交付を受けたり登記簿を閲覧したりする方法を案内しています。

害獣駆除110番の料金はいくらですか?

公式サイトのサービス一覧には、ネズミが22,000円〜、ハクビシンが33,000円〜(いずれも税込)と表示されています。駆除費用、殺菌・消毒費用、清掃費用を含む価格として表示され、現地調査は無料とされています。ただし、対応エリア・加盟店により記載価格や条件では対応できない場合があり、現場状況により調査・見積りに費用がかかる場合もあります。実際の金額は見積りで確認してください。

参考・出典

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、捕獲の許可・料金・窓口は都道府県と市区町村ごとに異なります。法的な判断は、空き家のある市区町村の窓口、弁護士にご確認ください。

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