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遺品の買取|捨てる前に査定に出す物・買取店と遺品整理業者の使い分け・出張買取の流れと本人確認・遺産分割の前に売るときの注意・売ったお金は相続税に入るか
遺品は、遺品整理業者に頼む前に、買取の対象になる物を分けておきます。骨董品買取の日晃堂の公式サイト(2026年10月3日取得)では、掛軸・茶道具・着物・古書・切手などが買取の品目で、仏壇・箪笥・家電製品などは買取不可とされています。売る前には、相続人どうしで売る品を決め、相続放棄を考えていないかを確かめます。買取では古物営業法にもとづく本人確認があります。
| 品物 | 査定に出す先 | 確かめること |
|---|---|---|
| 掛軸・絵画・茶道具・陶磁器・鉄瓶・仏像 | 骨董品の買取店 | 箱や付属品がなくても買取すると日晃堂のサイトにある |
| 着物・古書・古銭・切手・勲章 | 骨董品の買取店 | 「古書」は品目、「古本」は買取不可と別々に載る。どちらに当たるか申込時に聞く |
| 刀剣・甲冑 | 骨董品の買取店 | 刀剣は登録証があるか先に確認する |
| 宝石・翡翠・象牙・珊瑚製品・お酒 | 骨董品の買取店 | 白珊瑚・天然石・パワーストーンは買取不可と載る |
| 仏壇・神棚・箪笥・ひな人形・家電製品 | 遺品整理業者・自治体 | 日晃堂は買取不可と載せている。費用は別のページ |
出典は日晃堂の公式サイト(2026年10月3日取得)。ほかの買取店の対象は店ごとに違います。
自分はどの場合に当てはまるか
- 押し入れや蔵に古い物が多く、業者に頼む前に見分けたい:節2に、品目と対象外の品を書きました。
- 買取に出すか、遺品整理業者に頼むか迷う:節3の表で、頼む順番を分けました。
- 出張買取に来てもらう予定がある:節4に、流れと本人確認を書きました。
- きょうだいに話さずに売ってよいか迷う、相続放棄も考えている:節5に、民法の条文を書きました。
- 売ったお金を申告に入れるのか知りたい:節6に書きました。
- 刀が出てきた:日本刀(刀剣)を相続したらに、登録証の確認と届出があります。
捨てる前に分ける:査定に出す物と、買取の対象外の物
日晃堂が買取の品目に挙げている物
日晃堂の公式サイト(2026年10月3日取得)は、買取の品目に次を挙げています。
- 茶道具、掛軸、食器、絵画、香木、陶磁器、鉄瓶、ガラス工芸、仏像
- 書道具、中国美術、彫刻、ビスクドール、着物、勲章、古書、古銭、珊瑚製品、切手、甲冑、象牙製品、刀剣、翡翠、宝石、お酒
サイトは「遺品整理では意外とお金がかかったり、実は価値のあるものと知らずに処分されてしまう場合がございます」として、処分してしまう前に遺品買取を使うよう案内しています。買取額の相場は、このページには載せていません。サイトにある参考買取価格は個別の品の実績で、同じ種類の品が同じ額になるとは限らないためです。
買取不可として載っている物
サイトには、ひな人形、仏壇、石灯篭、陶芸窯、一枚板のテーブル、座卓、古本、白珊瑚、天然石、パワーストーン、剥製、羽子板、破魔弓、神棚、五月人形、箪笥、家電製品、電化製品が、日晃堂で買取不可能な品として載っています。このほかにも、オペレーターのヒアリングで買い取れない品があるとされています。
捨てる前の分け方
- 品目に当てはまりそうな物(掛軸、焼き物、着物、古銭、切手など)を、部屋ごとに1か所へ集める。
- 買取不可と載っている物は、ほかの物と分けておく。
- どちらか分からない物は、捨てずに取っておき、申し込むときに電話で聞く。
サイトは、整理が済んでいない場合や、価値が分からない物が大量にある場合でも買取の実績があるとし、「片付いていなくてもOK」「お家まるごと査定も」と案内しています。箱や付属品がなくても買取するとも書かれています。1点からの出張買取も、品物によるものの受け付けるとされています。
買取店と遺品整理業者の使い分け
| 状況 | 先に頼む先 | 理由・確かめること |
|---|---|---|
| 値打ちのありそうな物が混じっている | 買取店の査定 | 整理で処分する前に見てもらう。査定費・出張費は無料、納得できなければキャンセル料なし(日晃堂) |
| 買取不可の物が大半 | 遺品整理業者・不用品回収・自治体 | 見積もりの取り方と費用は、遺品整理の費用のページ |
| まだ片付いていない、量が多い | 買取店の査定のあとに整理 | 片付け前でも査定すると日晃堂は案内している |
出典は日晃堂の公式サイト(2026年10月3日取得)。整理業者の見積もりに買取が含まれるかは業者ごとに違うので、見積もりのときに聞いてください。
遺品整理の費用を誰が払うか、公式の事例の金額は遺品整理の費用は誰が払う?に、空き家の片付けの頼み先は空き家の片付けは誰に頼む?にまとめています。
出張買取の流れと本人確認(古物営業法)
日晃堂の流れ(公式サイトより)
- 問い合わせ:専属のオペレーターが聞き取り、出張買取の日程を決めます。相談だけ、WEB査定だけの依頼もできると書かれています。
- 査定:査定が終わると連絡があります。納得できなければキャンセルでき、手数料はかかりません。
- 成約・お支払い:査定額に納得すれば、その場で現金か振込で支払われます。
買取方法は出張のほか、横浜と大阪の店舗での店頭買取、宅配買取があります。出張買取は全国無料で、離島などは希望の日時に出張できない場合があると注記されています。
本人確認が必要な理由と、確認される書類
古物を売買する営業をするには、都道府県公安委員会の許可が必要です(古物営業法3条)。古物商は、古物を買い受けるときは、相手方の真偽を確認するため、住所・氏名・職業・年齢の確認などの措置をとらなければなりません(15条1項)。施行規則は、身分証明書、運転免許証、個人番号カードなどの提示を受ける方法を挙げています(規則15条1項)。
買取の対価の総額が1万円未満の取引は、確認の義務が免除されます(法15条2項1号、規則16条1項)。ただし、規則16条2項の古物は、1万円未満でも確認が必要です。日晃堂のサイトは、買取の際には古物営業法により本人確認書類の確認が義務づけられているとして、運転免許証、資格確認書、身体障がい者手帳、生活保護受給証、在留カード、特別永住者証明書の写真を撮ると案内しています。
確認されるのは、品物を売る人です。亡くなった方の書類ではなく、売る相続人自身の書類を用意します。
買取店が許可を受けているかの確かめ方
古物商は、規模が著しく小さい場合などを除き、氏名または名称、許可をした公安委員会の名称、許可証の番号をインターネットで公開しなければなりません(12条2項)。日晃堂のサイトの下部にも「大阪府公安委員会許可」と許可番号が載っています。申し込む前に、公式サイトで許可の表示を見ておくと安心です。
遺産分割の前に売るときの注意
- 遺産は共有:相続人が数人いるときは、遺産は相続人の共有になります(民法898条1項)。共同相続人は、いつでも協議で遺産の全部または一部を分割できます(907条1項)。
- 共有物の変更には同意:共有物に変更を加えるには、他の共有者の同意が必要と定められています(251条1項)。遺品を売ることがこの変更に当たるかどうかは、条文には書かれていません。
- 分割前に1人が売ったとき:共同相続人は、全員の同意で、処分された財産が遺産分割のときに遺産として存在するものとみなせます。処分した本人の同意は要りません(906条の2)。
- 遺言執行者がいるとき:遺言執行者がある場合、相続人は、相続財産の処分など遺言の執行を妨げる行為ができません(1013条1項)。遺言書があるときは、先に中身を確かめます。
- 相続放棄を考えているとき:相続財産の全部または一部を処分すると、単純承認をしたものとみなされます。保存行為は除かれます(921条1号)。放棄か承認かは、相続の開始を知った時から3か月以内に決めます(915条1項)。放棄を考えている間は、売る前に家庭裁判所か弁護士に確かめてください。手続は相続放棄は自分でできる?にあります。
揉めないためには、売る品、売る相手、代金の分け方を、相続人の全員で先に決めて、メールなどに残しておくのが確実です。売った代金の分け方と所得税は、骨董品・美術品の相続税の「売ってから分けるときの所得税」にまとめています。
売ったお金は相続税の申告に入れるか
相続税法22条は、相続で取得した財産の価額を、取得の時における時価によるとしています。国税庁は、相続税のかかる財産を、現金、預貯金、宝石、土地、家屋などのほか、金銭に見積もることができる経済的価値のあるすべてのもの、としています(タックスアンサー No.4105)。
書画骨とう品は、財産評価基本通達135(2)により、売買実例価額、精通者意見価格等を参酌して評価します。売った代金を別に上乗せするという定めは、ここで確かめた条文にはありません。売った金額が評価の材料になることはあっても、買取店の査定額がそのまま評価額になるとは、通達には書かれていません。
相続税の申告が必要かどうかは、品物1点ではなく、遺産の合計が基礎控除を超えるかどうかで決まります。基礎控除以下の場合は相続税の申告が不要な場合に、評価の方法と5万円以下の一括評価は骨董品・美術品の相続税にあります。
よくある質問
遺品を捨てる前に、何を査定に出せばよいですか?
骨董品買取の日晃堂の公式サイト(2026年10月3日取得)は、買取の品目に、茶道具、掛軸、食器、絵画、香木、陶磁器、鉄瓶、ガラス工芸、仏像、書道具、中国美術、彫刻、ビスクドール、着物、勲章、古書、古銭、珊瑚製品、切手、甲冑、象牙製品、刀剣、翡翠、宝石、お酒を挙げています。サイトには、遺品整理で処分してしまう前に遺品買取を使ってほしいとも書かれています。ほかの買取店の対象は店ごとに違うので、申し込むときに確かめてください。
箱や付属品がなくても買取してもらえますか?
日晃堂の公式サイトの質問欄には、箱や付属品がなくても買取するとあります。1点からの出張買取も、品物によるものの受け付けるとされ、詳しくは電話のオペレーターに聞く形です。
査定だけ頼んで、売らなくてもよいですか?
日晃堂の公式サイトには、査定だけの依頼も承るとあり、査定費・相談費・出張費は無料、納得できなければキャンセル料もかからないと書かれています。売るか保管するかは、価値を知ってから決められます。
買取のとき、本人確認は何が必要ですか?
古物商は、古物を買い受けるとき、相手方の真偽を確認するため、住所・氏名・職業・年齢の確認などの措置をとらなければなりません(古物営業法15条1項)。施行規則15条1項は、身分証明書、運転免許証、個人番号カードなどの提示を受ける方法を挙げています。日晃堂のサイトは、運転免許証、資格確認書、身体障がい者手帳、生活保護受給証、在留カード、特別永住者証明書の写真を撮ると案内しています。確認されるのは品物を売る人(相続人)で、亡くなった方の書類ではありません。
相続人のうち1人だけで、遺品を売ってよいですか?
遺産は、相続人が数人いるときは共有になります(民法898条1項)。共有物に変更を加えるには他の共有者の同意が必要と定められています(251条1項)が、遺品を売ることがこの変更に当たるかどうかは、条文には書かれていません。分割の前に1人が売った場合、他の相続人は全員の同意で、その品を遺産分割のときに遺産として存在するものとみなせます(906条の2第1項)。争いを避けるには、売る品と売る人を先に相続人全員で決めておくのが確実です。
相続放棄を考えているとき、遺品を売ってもよいですか?
相続人が相続財産の全部または一部を処分したときは、単純承認をしたものとみなされます(民法921条1号)。ただし、保存行為は除かれています。相続放棄をするかどうかは、自分のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に決めます(915条1項)。放棄を考えている間は、遺品を売る前に、家庭裁判所か弁護士に確かめてください。
遺品を売ったお金は、相続税の申告に入れますか?
相続税法22条は、相続で取得した財産の価額を、取得の時における時価によるとしています。書画骨とう品は、財産評価基本通達135により、売買実例価額、精通者意見価格等を参酌して評価します。売った代金を別に上乗せするという定めは、ここで確かめた条文にはありません。売った金額が評価の材料になることはあっても、査定額がそのまま評価額になるとは通達に書かれていません。個別の品の評価は、税務署か税理士に確認してください。
参考・出典
- e-Gov法令検索 古物営業法(第3条・第12条・第15条)
- e-Gov法令検索 古物営業法施行規則(第15条・第16条)
- 警視庁 古物営業法施行規則の一部改正について(令和7年10月1日施行)
- e-Gov法令検索 民法(第251条・第898条・第906条の2・第907条・第915条・第921条・第1013条)
- e-Gov法令検索 相続税法(第22条)
- 国税庁 財産評価基本通達 第6章 第4節 書画骨とう品(135)
- 国税庁 タックスアンサー No.4105 相続税がかかる財産
- 日晃堂 骨董品買取 公式サイト
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の遺品の売却・相続放棄・相続税の評価の判断は、家庭裁判所、弁護士、税務署または税理士にご確認ください。