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地中埋設物(古い基礎・浄化槽・井戸)が出たら売主は撤去費を負う?売る前と売った後の責任・知らなかった場合・撤去費は譲渡費用か・免責特約と買取
地中の古い基礎・浄化槽・井戸・コンクリート片が出たとき、売主が撤去費を負うかは、売る前に分かったか、売ったあとに出たかで分かれます。売る前に知っていたのに買主へ告げなかった事実は、担保責任を負わない特約があっても責任を免れません(民法572条)。売ったあとに出た場合は、契約の内容に適合するかで見て、買主が知った時から1年以内に通知しなければ追完や減額を求められなくなります(566条)。撤去費が譲渡費用になるかは、国税庁の原文に地下の撤去を直接書いた例がありません。
| いつ分かったか | 民法の見方 | 確かめること |
|---|---|---|
| 売る前に自分で分かった | 知りながら告げなかった事実は、免責特約があっても責任を免れない(572条) | 買主に伝える。撤去を誰が負うかを契約書に書く |
| 売ったあとに買主が見つけた | 契約の内容に適合しないとき、追完・減額・損害賠償・解除(562〜564条)。通知は知った時から1年以内(566条) | 契約書の書き方、免責特約の有無、売主が知っていたか |
| 買取業者に売る | ラクウルの公式サイトは、自社買取のため売却後に契約不適合責任を問われる心配はないとする | 地中のものが対象か。契約書の条項 |
出典は民法562〜566条・572条(e-Gov法令検索)、ラクウル公式サイト(2026年10月3日取得)。「確かめること」はこのページの整理で、法令の区分ではありません。
自分はどの場合に当てはまるか
- 売ったあとに買主から「地中から出た」と言われた:節2と節3に書きました。
- 家を壊したら古い基礎や井戸が出てきた、売る前に撤去するか迷う:節4と節5に書きました。解体の届出や契約は空き家の解体ガイド、解体で出る産業廃棄物は家の解体で出る産業廃棄物とマニフェストにあります。
- 売る土地に何があるか分からない:節4に書きました。
- 免責特約を付けたい:節6に書きました。個人間と不動産会社が売主の場合の違いは契約不適合責任の免責特約にあります。
- 雨漏り・シロアリ・傾きなど、地中以外の不具合が気になる:雨漏り・シロアリ・傾きのある家は売れる?にあります。
- 建物が残ったまま、古家付き土地として売る:古家付き土地の売却にあります。
売ったあとに地中から出たら、売主は撤去費を負うか
- 買主ができること:引き渡した目的物が種類・品質・数量について契約の内容に適合しないとき、買主は、修補などの追完(民法562条)、代金の減額(563条)、損害賠償と解除(564条)を求められます。買主の責めに帰すべき不適合は、追完も減額も求められません。
- 「地中埋設物」の語:条文に「地中埋設物」の語はありません。出てきたものが契約の内容に適合しないかは、契約書に何が書かれているか、買主が何を前提に買ったかで見ます。
- 通知の期限:種類・品質の不適合は、買主が知った時から1年以内に売主へ通知しないと、追完、減額、損害賠償、解除を求められなくなります(566条)。ただし、売主が引渡しのときに不適合を知っていた、または重大な過失で知らなかったときは、この期限は使えません。
- 撤去費の負担:撤去費を誰がいくら負うかを、条文は決めていません。契約書の定めと、話し合いや裁判で決まります。裁判所の裁判例検索で「地中埋設物」「地中障害物」「地下埋設物」を探しましたが、土地売買の売主の責任を扱う裁判例は確認できませんでした。
地中にあることを知らなかった場合はどうなるか
- 追完と減額:562条と563条の文言に、売主が知っていたかどうかの条件はありません。除かれるのは、買主の責めに帰すべき不適合だけです。
- 損害賠償:契約の不履行が、売主の責めに帰することができない事由によるものであれば、損害賠償は請求できません(415条ただし書。564条が415条の請求を妨げないとしています)。
- 知っていたのに言わなかった場合:担保責任を負わない特約をしていても、知りながら告げなかった事実は責任を免れません(572条)。解体のときに自分で見た、前の所有者から聞いた、といった事実は、知っていたことになりうるので、契約の前に買主へ伝えます。
ここまでは条文の文言の整理で、個別の事案での結論ではありません。争いになったときは、弁護士にご相談ください。
売る前に、地中に何があるかをどう確かめるか
- 売主しか分からない履歴を書き出す:国土交通省の「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」は、過去の履歴や隠れた瑕疵など、売主や所有者しか分からない事項は、告知書を買主に渡すことが望ましいとしています。土地関係の記載例は、境界確定の状況、土壌汚染調査等の状況、過去の所有者と利用状況、周辺の土地の過去及び現在の利用状況などです。地中埋設物の語は例示にありませんが、昔ここに何が建っていたか、井戸や浄化槽があったかを、売主が知る範囲で書き出す形が近いです。
- 解体の記録を探す:前に家を壊したなら、依頼した解体業者に、地中から出たものを撤去・処分したのか、残したのかを聞き、書面があれば残します。解体の完了報告や産業廃棄物の記録は空き家の解体ガイドと家の解体で出る産業廃棄物とマニフェストにあります。
- 見えないものは見えないと伝える:地中は外から見えないので、分からないものは「分からない」と不動産会社に伝え、契約書の書き方を相談します。売る前に調査を入れるかどうかも、不動産会社と決めます。
- 建物を壊したあとの登記:解体後1か月以内の申請は建物滅失登記にあります。
撤去費は譲渡費用になるか
- 譲渡費用の定義:国税庁は、譲渡費用を、土地や建物を売るために直接かかった費用とし、仲介手数料、測量費、売買契約書の印紙代、立退料、建物を取り壊して土地を売るときの取壊し費用などを挙げています(タックスアンサー No.3202)。
- 通達の範囲:所得税基本通達33-7は、譲渡のために直接要した費用のほか、土地を譲渡するためその土地の上にある建物等の取壊しに要した費用を挙げています。注で、譲渡資産の修繕費、固定資産税その他維持・管理に要した費用は譲渡費用に含まれないとしています。
- 地下のものは:原文は「土地の上にある建物等の取壊し」です。地下の基礎・浄化槽・井戸の撤去が同じに扱われるかは、確かめた範囲の原文に書かれていません。撤去が売るために直接必要だったか、いつ誰が払ったかで見方が変わりうるため、請求書と契約書を残し、税務署か税理士に聞いてから申告します。
- 売ったあとに払った場合:売却後に買主へ減額や賠償金を払ったときの税の扱いは、確かめた範囲では国税庁の該当ページが見つかりませんでした。税務署か税理士にご確認ください。
譲渡費用の全体は家を売るときにかかる費用の一覧、税額の流れは家を売ったときにかかる税金にあります。
免責特約と買取では、どう扱われるか
- 免責特約:売主は、担保責任を負わない旨の特約をしても、知りながら告げなかった事実は責任を免れません(民法572条)。地中のものを知っているなら、特約を付ける前に、買主へ伝えたうえで価格や撤去の負担を決めます。個人間と不動産会社が売主の場合の違いは契約不適合責任の免責特約にあります。
- 買取業者に売る場合:ラクウルの公式サイトの買取の流れ(2026年10月3日取得)には「自社買取のため、売却後に契約不適合責任を問われる心配はありません」とあり、仲介と買取の比較表では、売却後の契約不適合責任が、仲介は「原則として売主が負う」、ラクウルの買取は「免除」です。
- 地中埋設物は対象か:公式サイトに「地中埋設物」「浄化槽」「井戸」の語はありません。地中のものがある土地が買取の対象か、いくらになるかは、物件を伝えた査定で決まります。条項は契約書で確かめます。
- 査定の聞き方:ラクウルのAI査定の入力は、所在地・築年数・土地面積で、氏名・電話番号・メールアドレスの欄はありません。買取額を聞くには、公式サイトの上部にあるメール相談の入口で、お名前・電話番号・メールアドレス・物件の種別(土地・戸建て・マンション)・都道府県・市区町村を入力します。AI査定とメール相談は別の手続きです。
よくある質問
土地を売ったあとに、地中から古い基礎や井戸が出たら、売主が撤去費を払いますか?
一律には決まりません。民法は、引き渡した目的物が契約の内容に適合しないとき、買主が追完(修補など)、代金の減額、損害賠償、解除を求められるとしています(562〜564条)。条文に「地中埋設物」の語はなく、出てきたものが契約の内容に適合しないかは、契約書の書き方と、買主が何を前提に買ったかで見ます。買主が不適合を知った時から1年以内に売主へ通知しないと、これらを求められなくなります(566条)。ただし、売主が引渡しのときに知っていた、または重大な過失で知らなかったときは、この期限は使えません。
地中にあることを知らなかった場合も、売主は責任を負いますか?
条文の文言を読むと、追完の請求(562条)と代金の減額(563条)に、売主が知っていたかどうかの条件は書かれていません(買主の責めに帰すべき不適合は除く)。損害賠償は、売主の責めに帰することができない事由によるものであれば請求できません(415条ただし書、564条)。担保責任を負わない特約をしても、売主が知りながら告げなかった事実は責任を免れません(572条)。知らなかったことが責任にどう響くかは契約書の内容で変わるので、個別の事案は弁護士にご確認ください。
地中埋設物の撤去費は、売ったときの税金の計算で譲渡費用になりますか?
国税庁は、譲渡費用を「土地や建物を売るために直接かかった費用」とし、例に仲介手数料、測量費、売買契約書の印紙代、立退料、建物を取り壊して土地を売るときの取壊し費用を挙げています(タックスアンサー No.3202)。所得税基本通達33-7も、譲渡のために直接要した費用と、土地を譲渡するためその土地の上にある建物等の取壊しに要した費用を挙げ、注で、譲渡資産の修繕費や維持・管理の費用は含まれないとしています。地下の基礎や井戸の撤去が当てはまるかは、これらの原文に書かれていません。個別の扱いは、税務署か税理士にご確認ください。
買取業者に売れば、地中のものが出ても責任を問われませんか?
ラクウルの公式サイト(2026年10月3日取得)の買取の流れには「自社買取のため、売却後に契約不適合責任を問われる心配はありません」とあり、仲介と買取の比較表では「売却後の契約不適合責任」が、仲介は「原則として売主が負う」、ラクウルの買取は「免除」と書かれています。ただし公式サイトに「地中埋設物」の語はなく、地中のものがある土地が買取の対象か、いくらになるかは、物件を伝えた査定で決まります。実際の条項は契約書で確かめます。
参考・出典
- e-Gov法令検索 民法(第415条・第562条〜第566条・第572条)
- 国税庁 No.3202 譲渡所得の計算のしかた(分離課税)
- 国税庁 所得税基本通達 法第33条《譲渡所得》関係(33-7 譲渡費用の範囲)
- 国土交通省 宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方(PDF)
- ラクウル 買取の流れ
- ラクウル メール相談フォーム
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の事案での売主の責任の有無、撤去費の負担、税額、買取の可否や額を保証するものではありません。個別の契約や税の扱いは、弁護士・不動産会社・税理士・税務署などにご確認ください。