和歌山県田辺市の空き家率は、総務省の令和5年(2023年)住宅・土地統計調査で24.3%です。 空き家数は9,970戸、総住宅数は40,980戸です。
田辺市の空き家率(2023年)
24.3%
空き家 9,970戸 / 総住宅数 40,980戸
総務省の区分による田辺市の空き家9,970戸の内訳です(原数値は百戸単位で丸められているため、内訳の合計は空き家数と一致しない場合があります。標本数が少ない区分は「データなし」と表示しています)。
田辺市の空き家9,970戸の内訳では「その他の空き家」が5,550戸(55.7%)で最も多く、半分前後を占めています。売り出しにも貸し出しにも出ていない住宅が中心で、空き家率の高さがそのまま流通している住宅の多さを表しているわけではありません。別荘やセカンドハウスの比重が19.0%と、全国平均よりはっきり高い点が目を引きます。空き家の21.7%が賃貸用の空室で、賃貸の需給も数字に混じります。全国の平均像よりはっきり放置型に寄った内訳といえます。24.3%という高い空き家率では、内訳を見ないと数字の意味を取り違えかねません。
田辺市の空き家9,970戸のうち、腐朽・破損があるものは1,360戸で、空き家全体の13.6%です。腐朽・破損の有無は、上の内訳とは別の統計表から集計されているため、数値の丸め方が内訳と異なります。
13.6%という水準は、全国の真ん中あたりにあたります。これだけの人口減が前提では、修繕して使い続ける前に需要の有無を確かめる必要があります。行き先の決まっていない住宅が半分前後ある以上、放置される期間が延びれば傷んだ住宅は増えていきます。腐朽・破損がある空き家は、管理されないまま放置されると、市区町村から特定空家等に指定されることがあります。特定空家等に指定されて改善の勧告を受けた場合、その敷地は固定資産税の住宅用地特例(課税標準が最大1/6になる措置)の対象から外れることがあり、その場合は税負担が大きくなります。
田辺市の空き家率は2008年の20.5%から 2023年には24.3%へ、 15年間で+3.8ポイント変化しました。直近の調査では上がり続けています。 同じ期間に全国平均は+0.7ポイント、和歌山県全体は+3.3ポイント動いています。
直近の2023年調査では前回から3.4ポイント上がっており、5年のあいだに水準そのものが一段切り替わった形です。全国平均(+0.7ポイント)を大きく超える上がり方で、変化の速さが際立ちます。2008年の段階で20.5%と、当時から全国平均を大きく上回っていました。「その他の空き家」の比重が高いだけに、率の上昇は放置される住宅の増加と結びつきやすくなります。24.3%という水準になると、住宅を増やすより減らす方向の議論が中心になります。
| 調査年 | 空き家率 | 前回調査比 | 全国平均との差 |
|---|---|---|---|
| 2008年 | 20.5% | — | +7.4ポイント |
| 2013年 | 18.9% | −1.6ポイント | +5.4ポイント |
| 2018年 | 20.9% | +2.0ポイント | +7.3ポイント |
| 2023年 | 24.3% | +3.4ポイント | +10.5ポイント |
住宅・土地統計調査は5年ごとの標本調査です。市町村合併があった自治体は、合併前の年のデータが 現在の区域と一致しない場合があります。空き家率には賃貸用の空室や別荘も含まれるため、 率が高いことがそのまま管理されていない空き家の多さを意味するわけではありません。
田辺市の人口は、2024年の67,316人から2050年には42,309人(2024年比 −37.1%)になると推計されています(国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」令和5年推計)。 住宅の需要は世帯の数に左右されるため、空き家の増減を考えるときは人口の見通しもあわせて確認しておくと、いま持っている住宅をどうするかを判断しやすくなります。
田辺市の空き家率は24.3%で、全国平均の13.8%より 10.5ポイント高くなっています。 全国1,059市区町村(個別データが公表されている市区町村)を空き家率の高い順に並べると98位(高いほうから約9%の位置)で、低い順では962位にあたります。
和歌山県内では、13市区町村のうち空き家率が高い順で3位です。 和歌山県全体の空き家率は21.2%で、田辺市はこれより3.1ポイント高くなっています。 和歌山県で空き家率が最も高いのは白浜町(43.2%)、最も低いのは岩出市(11.0%)です。
田辺市の空き家率は、全国1,059市区町村のうち高いほうから1割以内に入ります。和歌山県内では上位3分の1に入ります。全国平均を10.5ポイント引き離しており、住宅事情の違いは明確です。24.3%という水準は、住宅そのものが余っていることを前提に考える必要があります。住宅4戸に1戸が空き家という、かなり高い密度です。2050年の推計人口は2024年比−37.1%で、住宅の需要は明確に細っていきます。
5,550戸という滞留量は、需要側の数と比べても明らかに大きい部類です。9,970戸の空き家がある地域では、売り出しても比較対象が多く並びます。流通している住宅は25.4%にとどまり、動いていない住宅が多数を占めます。使い道が決まらない住宅が半分前後ある地域では、早めに方針を決めた家から順に買い手・借り手が付いていく形になりがちです。空き家率がほぼ同じ奈良県御所市(24.4%)は「その他の空き家」が中心で、率は同じでも内訳の形は異なります。直近で水準が跳ねた地域では、次の調査までの5年の動きが読みにくくなります。
空き家は、所有しているだけで固定資産税・管理の負担がかかり、放置すると老朽化や特定空き家指定のリスクが高まります。取りうる選択肢は大きく売却・賃貸(活用)・解体・管理の4つです。それぞれの費用や損得を、以下の無料ツールで具体的に試算できます。
使い道が決まらない住宅が多い地域では、先に方針を決めた家ほど選択肢が残ります。住宅が大きく余っている地域では、複数の選択肢を同時に検討しておくほうが現実的です。これだけの減少が前提なら、早めに方針を固めたほうが選択肢は広く残ります。流通が細い地域では、査定や募集の反応を見ながら条件を決めることになります。一定数は傷んだ住宅があるため、点検して状態を示せると有利です。
出典
総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」/令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計
統計表:住宅及び世帯総数 居住世帯の有無(8区分)別住宅数-全国、都道府県、市区町村(表番号1-2-1)(e-Stat 統計表ID 0004021421)
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0004021421
腐朽・破損あり空き家数の統計表:空き家の種類(4区分)、腐朽・破損の有無(2区分)、建て方(2区分)、構造(2区分)別空き家数-全国、都道府県、市区町村(e-Stat 統計表ID 0004021631)
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0004021631
調査年:2023年(令和5年)。空き家率=空き家数÷総住宅数×100。 全国平均との差・順位・和歌山県内順位は、上記の公表値をもとに当サイトが機械的に算出したものです。 住宅・土地統計調査は標本調査のため、数値は推計値です。