鹿児島県南さつま市の空き家率は、総務省の令和5年(2023年)住宅・土地統計調査で31.3%です。 空き家数は6,010戸、総住宅数は19,190戸です。
南さつま市の空き家率(2023年)
31.3%
空き家 6,010戸 / 総住宅数 19,190戸
総務省の区分による南さつま市の空き家6,010戸の内訳です(原数値は百戸単位で丸められているため、内訳の合計は空き家数と一致しない場合があります。標本数が少ない区分は「データなし」と表示しています)。
南さつま市の空き家6,010戸のうち5,130戸、全体の85.4%は、賃貸にも売却にも出されていない「その他の空き家」です。相続や転居のあとに手つかずで残った住宅がこの区分の中心で、市場に出ている物件よりも、持ち主が使い道を決めかねている住宅の比重が大きい構成といえます。全国平均(42.8%)を大きく上回り、放置型に強く偏った内訳です。空き家の13.1%が賃貸用の空室で、賃貸市場の影響は限られます。売買・賃貸に出ている住宅は空き家の14.1%で、流通していない住宅が大半です。31.3%という高い空き家率では、内訳を見ないと数字の意味を取り違えかねません。
南さつま市の空き家6,010戸のうち、腐朽・破損があるものは1,010戸で、空き家全体の16.8%です。腐朽・破損の有無は、上の内訳とは別の統計表から集計されているため、数値の丸め方が内訳と異なります。
16.8%で傷みが確認されています。総住宅数に対しては5.3%が傷んだ空き家にあたり、全国的に見て高い比率です。これだけの人口減が前提では、修繕して使い続ける前に需要の有無を確かめる必要があります。腐朽・破損がある空き家は、管理されないまま放置されると、市区町村から特定空家等に指定されることがあります。特定空家等に指定されて改善の勧告を受けた場合、その敷地は固定資産税の住宅用地特例(課税標準が最大1/6になる措置)の対象から外れることがあり、その場合は税負担が大きくなります。
南さつま市の空き家率は2008年の20.8%から 2023年には31.3%へ、 15年間で+10.5ポイント変化しました。直近の調査では上がり続けています。 同じ期間に全国平均は+0.7ポイント、鹿児島県全体は+5.3ポイント動いています。
直近の2023年調査では前回から5.2ポイント上がっており、5年のあいだに水準そのものが一段切り替わった形です。全国平均(+0.7ポイント)を大きく超える上がり方で、変化の速さが際立ちます。鹿児島県全体(+5.3ポイント)を大きく超えて動いており、県内でも変化の大きい部類です。内訳では行き先未定の住宅が中心のため、上昇分はそのまま管理されない住宅の増加につながりやすい構成です。31.3%という水準になると、住宅を増やすより減らす方向の議論が中心になります。
| 調査年 | 空き家率 | 前回調査比 | 全国平均との差 |
|---|---|---|---|
| 2008年 | 20.8% | — | +7.7ポイント |
| 2013年 | 25.8% | +5.0ポイント | +12.3ポイント |
| 2018年 | 26.1% | +0.3ポイント | +12.5ポイント |
| 2023年 | 31.3% | +5.2ポイント | +17.5ポイント |
住宅・土地統計調査は5年ごとの標本調査です。市町村合併があった自治体は、合併前の年のデータが 現在の区域と一致しない場合があります。空き家率には賃貸用の空室や別荘も含まれるため、 率が高いことがそのまま管理されていない空き家の多さを意味するわけではありません。
南さつま市の人口は、2024年の31,094人から2050年には19,607人(2024年比 −36.9%)になると推計されています(国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」令和5年推計)。 住宅の需要は世帯の数に左右されるため、空き家の増減を考えるときは人口の見通しもあわせて確認しておくと、いま持っている住宅をどうするかを判断しやすくなります。
南さつま市の空き家率は31.3%で、全国平均の13.8%より 17.5ポイント高くなっています。 全国1,059市区町村(個別データが公表されている市区町村)を空き家率の高い順に並べると28位(高いほうから約3%の位置)で、低い順では1032位にあたります。
鹿児島県内では、20市区町村のうち空き家率が高い順で2位です。 鹿児島県全体の空き家率は20.5%で、南さつま市はこれより10.8ポイント高くなっています。 鹿児島県で空き家率が最も高いのは伊佐市(32.0%)、最も低いのは鹿児島市(15.3%)です。
南さつま市の空き家率は、全国1,059市区町村のうち高いほうから1割以内に入ります。鹿児島県の市区町村のなかでも指折りの高さです。全国平均を17.5ポイント引き離しており、住宅事情の違いは明確です。31.3%という水準は、住宅そのものが余っていることを前提に考える必要があります。住宅3戸に1戸が空き家という、かなり高い密度です。2050年の推計人口は2024年比−36.9%で、住宅の需要は明確に細っていきます。
市場に出ている空き家は14.1%にとどまり、売買・賃貸の実勢は統計から読み取りにくい地域です。5,130戸という滞留は、地域の住宅市場の吸収力を超えかねない量です。19,190戸の住宅を持つ自治体として、率と戸数のどちらで見るかで印象は変わります。行き先の決まっていない住宅が中心の地域では、売る・貸す・解体するのいずれを選ぶにしても、判断を先送りするほど選べる幅は狭まりやすくなります。空き家率がほぼ同じ千葉県鴨川市(31.3%)は別荘等の二次的住宅が中心で、率は同じでも内訳の形は異なります。直近で水準が跳ねた地域では、次の調査までの5年の動きが読みにくくなります。
空き家は、所有しているだけで固定資産税・管理の負担がかかり、放置すると老朽化や特定空き家指定のリスクが高まります。取りうる選択肢は大きく売却・賃貸(活用)・解体・管理の4つです。それぞれの費用や損得を、以下の無料ツールで具体的に試算できます。
行き先未定の住宅が多い地域では、同じ状態の家が周囲にも並びます。動くかどうかは状態と価格の差で決まります。大半が行き先未定という地域では、建物の状態と価格以外に差をつける材料が乏しくなります。住宅が大きく余っている地域では、複数の選択肢を同時に検討しておくほうが現実的です。これだけの減少が前提なら、早めに方針を固めたほうが選択肢は広く残ります。売買・賃貸に出ている住宅がほとんどない地域では、まず動かせるかどうかを確かめるところからになります。
出典
総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」/令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計
統計表:住宅及び世帯総数 居住世帯の有無(8区分)別住宅数-全国、都道府県、市区町村(表番号1-2-1)(e-Stat 統計表ID 0004021421)
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0004021421
腐朽・破損あり空き家数の統計表:空き家の種類(4区分)、腐朽・破損の有無(2区分)、建て方(2区分)、構造(2区分)別空き家数-全国、都道府県、市区町村(e-Stat 統計表ID 0004021631)
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0004021631
調査年:2023年(令和5年)。空き家率=空き家数÷総住宅数×100。 全国平均との差・順位・鹿児島県内順位は、上記の公表値をもとに当サイトが機械的に算出したものです。 住宅・土地統計調査は標本調査のため、数値は推計値です。