東京都台東区の空き家率は、総務省の令和5年(2023年)住宅・土地統計調査で10.5%です。 空き家数は15,390戸、総住宅数は147,140戸です。
台東区の空き家率(2023年)
10.5%
空き家 15,390戸 / 総住宅数 147,140戸
総務省の区分による台東区の空き家15,390戸の内訳です(原数値は百戸単位で丸められているため、内訳の合計は空き家数と一致しない場合があります。標本数が少ない区分は「データなし」と表示しています)。
台東区の空き家15,390戸のうち10,110戸、全体の65.7%は、賃貸にも売却にも出されていない「その他の空き家」です。相続や転居のあとに手つかずで残った住宅がこの区分の中心で、市場に出ている物件よりも、持ち主が使い道を決めかねている住宅の比重が大きい構成といえます。全国平均(42.8%)を大きく上回り、放置型に強く偏った内訳です。空き家の30.2%が賃貸用の空室で、賃貸の需給も数字に混じります。売りにも貸しにも出ていない住宅は、全国でも上位の量です。総住宅数は147,140戸で、空き家率1ポイントは1,471戸に相当します。率の小さな差が数千戸の違いになります。
台東区の空き家15,390戸のうち、腐朽・破損があるものは1,740戸で、空き家全体の11.3%です。腐朽・破損の有無は、上の内訳とは別の統計表から集計されているため、数値の丸め方が内訳と異なります。
傷みが出ている住宅は11.3%で、多くは外観上の大きな問題がない状態です。人口が増える見通しの地域では、傷んだ住宅も建て替えや売却で入れ替わる余地が残ります。傷んだ空き家は実数で1,740戸あり、住宅ストックの更新そのものが論点になります。腐朽・破損がある空き家は、管理されないまま放置されると、市区町村から特定空家等に指定されることがあります。特定空家等に指定されて改善の勧告を受けた場合、その敷地は固定資産税の住宅用地特例(課税標準が最大1/6になる措置)の対象から外れることがあり、その場合は税負担が大きくなります。
台東区の空き家率は2008年の15.1%から 2023年には10.5%へ、 15年間で−4.6ポイント変化しました。直近の調査では上がり続けています。 同じ期間に全国平均は+0.7ポイント、東京都全体は−0.2ポイント動いています。
2013年をいちばん低い時点として、下がってから上がる形で推移しており、単純な右肩上がりではありません。同じ期間の全国平均(+0.7ポイント)と比べると、明らかに抑えられた動きです。東京都全体(−0.2ポイント)と比べると、変化は2ポイント以上小さいほうへ振れました。内訳では行き先未定の住宅が中心のため、上昇分はそのまま管理されない住宅の増加につながりやすい構成です。いまの10.5%なら、住み替えや建て替えに伴う空きの範囲で説明がつきます。
| 調査年 | 空き家率 | 前回調査比 | 全国平均との差 |
|---|---|---|---|
| 2008年 | 15.1% | — | +2.0ポイント |
| 2013年 | 9.7% | −5.4ポイント | −3.8ポイント |
| 2018年 | 9.8% | +0.1ポイント | −3.8ポイント |
| 2023年 | 10.5% | +0.7ポイント | −3.3ポイント |
住宅・土地統計調査は5年ごとの標本調査です。市町村合併があった自治体は、合併前の年のデータが 現在の区域と一致しない場合があります。空き家率には賃貸用の空室や別荘も含まれるため、 率が高いことがそのまま管理されていない空き家の多さを意味するわけではありません。
台東区の人口は、2024年の216,084人から2050年には244,549人(2024年比 +13.2%)になると推計されています(国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」令和5年推計)。 住宅の需要は世帯の数に左右されるため、空き家の増減を考えるときは人口の見通しもあわせて確認しておくと、いま持っている住宅をどうするかを判断しやすくなります。
台東区の空き家率は10.5%で、全国平均の13.8%より 3.3ポイント低くなっています。 全国1,059市区町村(個別データが公表されている市区町村)を空き家率の高い順に並べると855位(高いほうから約81%の位置)で、低い順では205位にあたります。
東京都内では、51市区町村のうち空き家率が高い順で36位です。 東京都全体の空き家率は10.9%で、台東区はこれより0.4ポイント低くなっています。 東京都で空き家率が最も高いのは豊島区(13.9%)、最も低いのは日の出町(6.9%)です。
低いほうから2割以内に入り、全国的には空き家の少ない地域です。東京都内では低いほうから3分の1に入ります。全国平均を3.3ポイント下回り、住宅が余っている地域とは言いにくい水準です。東京都は47都道府県のなかで空き家率が最も低いグループに属します。1割前後の空き家率は、住み替えや建て替えに伴う自然な空きの範囲に収まります。人口は2050年に向けて増える見通し(2024年比+13.2%)で、住宅を必要とする世帯が減る地域とは前提が異なります。
全国有数の住宅数を抱える地域として、空き家の絶対量は小さな自治体と比べものになりません。15,390戸という空き家は全国でも上位の量で、需給の緩さがそのまま条件に響きます。10,110戸という滞留量は、需要側の数と比べても明らかに大きい部類です。行き先の決まっていない住宅が中心の地域では、売る・貸す・解体するのいずれを選ぶにしても、判断を先送りするほど選べる幅は狭まりやすくなります。空き家率がほぼ同じ愛知県長久手市(10.5%)は賃貸用の空室が中心で、率は同じでも内訳の形は異なります。上下を繰り返してきた地域では、単年の数字より長い期間の傾向で見たほうが実態に近くなります。
空き家は、所有しているだけで固定資産税・管理の負担がかかり、放置すると老朽化や特定空き家指定のリスクが高まります。取りうる選択肢は大きく売却・賃貸(活用)・解体・管理の4つです。それぞれの費用や損得を、以下の無料ツールで具体的に試算できます。
行き先未定の住宅が多い地域では、同じ状態の家が周囲にも並びます。動くかどうかは状態と価格の差で決まります。人口が増える見通しであることは、貸す・売るのどちらにとっても有利に働きます。全国有数の住宅数を抱える地域では、条件の近い物件がいくつも並びます。行き先未定がほかの区分を大きく上回る環境では、買い手・借り手の側に強い選択権があります。傷みのある住宅が少ないぶん、状態のよさは当たり前とみなされやすくなります。
出典
総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」/令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計
統計表:住宅及び世帯総数 居住世帯の有無(8区分)別住宅数-全国、都道府県、市区町村(表番号1-2-1)(e-Stat 統計表ID 0004021421)
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0004021421
腐朽・破損あり空き家数の統計表:空き家の種類(4区分)、腐朽・破損の有無(2区分)、建て方(2区分)、構造(2区分)別空き家数-全国、都道府県、市区町村(e-Stat 統計表ID 0004021631)
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0004021631
調査年:2023年(令和5年)。空き家率=空き家数÷総住宅数×100。 全国平均との差・順位・東京都内順位は、上記の公表値をもとに当サイトが機械的に算出したものです。 住宅・土地統計調査は標本調査のため、数値は推計値です。