熊本県阿蘇市の空き家率は、総務省の令和5年(2023年)住宅・土地統計調査で18.9%です。 空き家数は2,360戸、総住宅数は12,460戸です。
阿蘇市の空き家率(2023年)
18.9%
空き家 2,360戸 / 総住宅数 12,460戸
総務省の区分による阿蘇市の空き家2,360戸の内訳です(原数値は百戸単位で丸められているため、内訳の合計は空き家数と一致しない場合があります。標本数が少ない区分は「データなし」と表示しています)。
阿蘇市の空き家2,360戸の内訳では「その他の空き家」が1,400戸(59.3%)で最も多く、半分前後を占めています。売り出しにも貸し出しにも出ていない住宅が中心で、空き家率の高さがそのまま流通している住宅の多さを表しているわけではありません。別荘やセカンドハウスの比重が14.4%と、全国平均よりはっきり高い点が目を引きます。空き家の24.2%が賃貸用の空室で、賃貸の需給も数字に混じります。全国平均(42.8%)を大きく上回り、放置型に強く偏った内訳です。総住宅数は12,460戸で、空き家率1ポイントは125戸に相当します。率の細かい上下は幅を持って見る必要があります。
阿蘇市の空き家2,360戸のうち、腐朽・破損があるものは820戸で、空き家全体の34.7%です。腐朽・破損の有無は、上の内訳とは別の統計表から集計されているため、数値の丸め方が内訳と異なります。
空き家の34.7%に傷みがあり、老朽化の進み方が課題になります。総住宅数に対しては6.6%が傷んだ空き家にあたり、全国的に見て高い比率です。これだけの人口減が前提では、修繕して使い続ける前に需要の有無を確かめる必要があります。腐朽・破損がある空き家は、管理されないまま放置されると、市区町村から特定空家等に指定されることがあります。特定空家等に指定されて改善の勧告を受けた場合、その敷地は固定資産税の住宅用地特例(課税標準が最大1/6になる措置)の対象から外れることがあり、その場合は税負担が大きくなります。
阿蘇市の空き家率は2008年の13.9%から 2023年には18.9%へ、 15年間で+5.0ポイント変化しました。直近の調査では上がり続けています。 同じ期間に全国平均は+0.7ポイント、熊本県全体は+1.5ポイント動いています。
直近の2023年調査では前回から2.1ポイント上がっており、5年のあいだに水準そのものが一段切り替わった形です。全国平均(+0.7ポイント)を大きく超える上がり方で、変化の速さが際立ちます。熊本県全体(+1.5ポイント)を大きく超えて動いており、県内でも変化の大きい部類です。「その他の空き家」の比重が高いだけに、率の上昇は放置される住宅の増加と結びつきやすくなります。18.9%になると、住宅ストックの余剰が意識される段階に入ります。
| 調査年 | 空き家率 | 前回調査比 | 全国平均との差 |
|---|---|---|---|
| 2008年 | 13.9% | — | +0.8ポイント |
| 2013年 | 14.8% | +0.9ポイント | +1.3ポイント |
| 2018年 | 16.8% | +2.0ポイント | +3.2ポイント |
| 2023年 | 18.9% | +2.1ポイント | +5.1ポイント |
住宅・土地統計調査は5年ごとの標本調査です。市町村合併があった自治体は、合併前の年のデータが 現在の区域と一致しない場合があります。空き家率には賃貸用の空室や別荘も含まれるため、 率が高いことがそのまま管理されていない空き家の多さを意味するわけではありません。
阿蘇市の人口は、2024年の24,170人から2050年には15,160人(2024年比 −37.3%)になると推計されています(国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」令和5年推計)。 住宅の需要は世帯の数に左右されるため、空き家の増減を考えるときは人口の見通しもあわせて確認しておくと、いま持っている住宅をどうするかを判断しやすくなります。
阿蘇市の空き家率は18.9%で、全国平均の13.8%より 5.1ポイント高くなっています。 全国1,059市区町村(個別データが公表されている市区町村)を空き家率の高い順に並べると254位(高いほうから約24%の位置)で、低い順では806位にあたります。
熊本県内では、20市区町村のうち空き家率が高い順で5位です。 熊本県全体の空き家率は14.9%で、阿蘇市はこれより4.0ポイント高くなっています。 熊本県で空き家率が最も高いのは上天草市(26.4%)、最も低いのは菊陽町(6.7%)です。
上位3分の1に入る水準で、平均より明確に高い部類です。熊本県内では上位3分の1に入ります。全国平均を5.1ポイント引き離しており、誤差の範囲では説明できない差です。18.9%では住宅は選ばれる側になり、条件の悪い物件は動きにくくなります。住宅5戸に1戸に近い割合で空き家が存在します。2050年の推計人口は2024年比−37.3%で、住宅の需要は明確に細っていきます。
34.7%が老朽化しているもとでは、解体を含めた検討が現実的な選択肢になります。12,460戸という住宅ストックでは、率だけの比較には限界があります。2,360戸の空き家があれば、地区ごとの状況の違いも大きく出ます。使い道が決まらない住宅が半分前後ある地域では、早めに方針を決めた家から順に買い手・借り手が付いていく形になりがちです。空き家率がほぼ同じ新潟県加茂市(18.9%)は「その他の空き家」が中心で、率は同じでも内訳の形は異なります。直近で水準が跳ねた地域では、次の調査までの5年の動きが読みにくくなります。
空き家は、所有しているだけで固定資産税・管理の負担がかかり、放置すると老朽化や特定空き家指定のリスクが高まります。取りうる選択肢は大きく売却・賃貸(活用)・解体・管理の4つです。それぞれの費用や損得を、以下の無料ツールで具体的に試算できます。
使い道が決まらない住宅が多い地域では、先に方針を決めた家ほど選択肢が残ります。老朽化した住宅が多い地域では、建物を残す前提を一度外して考えたほうが選択肢は広がります。これだけの減少が前提なら、早めに方針を固めたほうが選択肢は広く残ります。この水準の地域では、条件面で譲れる範囲を先に決めておくと話が進みます。母数の小さい地域では、周辺の成約事例が少なく相場がつかみにくくなります。
出典
総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」/令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計
統計表:住宅及び世帯総数 居住世帯の有無(8区分)別住宅数-全国、都道府県、市区町村(表番号1-2-1)(e-Stat 統計表ID 0004021421)
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0004021421
腐朽・破損あり空き家数の統計表:空き家の種類(4区分)、腐朽・破損の有無(2区分)、建て方(2区分)、構造(2区分)別空き家数-全国、都道府県、市区町村(e-Stat 統計表ID 0004021631)
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0004021631
調査年:2023年(令和5年)。空き家率=空き家数÷総住宅数×100。 全国平均との差・順位・熊本県内順位は、上記の公表値をもとに当サイトが機械的に算出したものです。 住宅・土地統計調査は標本調査のため、数値は推計値です。