岩手県奥州市の空き家率は、総務省の令和5年(2023年)住宅・土地統計調査で16.6%です。 空き家数は8,380戸、総住宅数は50,540戸です。
奥州市の空き家率(2023年)
16.6%
空き家 8,380戸 / 総住宅数 50,540戸
総務省の区分による奥州市の空き家8,380戸の内訳です(原数値は百戸単位で丸められているため、内訳の合計は空き家数と一致しない場合があります。標本数が少ない区分は「データなし」と表示しています)。
奥州市の空き家8,380戸のうち5,220戸、全体の62.3%は、賃貸にも売却にも出されていない「その他の空き家」です。相続や転居のあとに手つかずで残った住宅がこの区分の中心で、市場に出ている物件よりも、持ち主が使い道を決めかねている住宅の比重が大きい構成といえます。全国平均(42.8%)を大きく上回り、放置型に強く偏った内訳です。空き家の35.9%が賃貸用の空室で、入居者を募集している住宅が一定数あります。保養目的の住宅は1.2%で、無視できる範囲です。空き家の戸数としては、住宅ストック全体に影響する規模です。
奥州市の空き家8,380戸のうち、腐朽・破損があるものは1,720戸で、空き家全体の20.5%です。腐朽・破損の有無は、上の内訳とは別の統計表から集計されているため、数値の丸め方が内訳と異なります。
20.5%の空き家に傷みがあり、管理の手が回っていない住宅が相当数あります。傷んだ空き家は実数で1,720戸あり、住宅ストックの更新そのものが論点になります。これだけの人口減が前提では、修繕して使い続ける前に需要の有無を確かめる必要があります。腐朽・破損がある空き家は、管理されないまま放置されると、市区町村から特定空家等に指定されることがあります。特定空家等に指定されて改善の勧告を受けた場合、その敷地は固定資産税の住宅用地特例(課税標準が最大1/6になる措置)の対象から外れることがあり、その場合は税負担が大きくなります。
奥州市の空き家率は2008年の14.7%から 2023年には16.6%へ、 15年間で+1.9ポイント変化しました。直近の調査では上がり続けています。 同じ期間に全国平均は+0.7ポイント、岩手県全体は+3.3ポイント動いています。
2013年をいちばん低い時点として、下がってから上がる形で推移しており、単純な右肩上がりではありません。調査開始時点で14.7%あり、最近になって始まった問題ではありません。最初の5年間(2008年→2013年)の動きは−0.6ポイントで、残りの期間で+2.5ポイント動きました。内訳では行き先未定の住宅が中心のため、上昇分はそのまま管理されない住宅の増加につながりやすい構成です。16.6%という水準では、既存住宅の使い方を見直す局面に入っています。
| 調査年 | 空き家率 | 前回調査比 | 全国平均との差 |
|---|---|---|---|
| 2008年 | 14.7% | — | +1.6ポイント |
| 2013年 | 14.1% | −0.6ポイント | +0.6ポイント |
| 2018年 | 14.9% | +0.8ポイント | +1.3ポイント |
| 2023年 | 16.6% | +1.7ポイント | +2.8ポイント |
住宅・土地統計調査は5年ごとの標本調査です。市町村合併があった自治体は、合併前の年のデータが 現在の区域と一致しない場合があります。空き家率には賃貸用の空室や別荘も含まれるため、 率が高いことがそのまま管理されていない空き家の多さを意味するわけではありません。
奥州市の人口は、2024年の107,798人から2050年には69,375人(2024年比 −35.6%)になると推計されています(国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」令和5年推計)。 住宅の需要は世帯の数に左右されるため、空き家の増減を考えるときは人口の見通しもあわせて確認しておくと、いま持っている住宅をどうするかを判断しやすくなります。
奥州市の空き家率は16.6%で、全国平均の13.8%より 2.8ポイント高くなっています。 全国1,059市区町村(個別データが公表されている市区町村)を空き家率の高い順に並べると386位(高いほうから約36%の位置)で、低い順では674位にあたります。
岩手県内では、19市区町村のうち空き家率が高い順で12位です。 岩手県全体の空き家率は17.3%で、奥州市はこれより0.7ポイント低くなっています。 岩手県で空き家率が最も高いのは八幡平市(36.1%)、最も低いのは矢巾町(8.4%)です。
高いほうから約36%の位置にあり、平均をやや上回ります。岩手県内の順位は下位半分にあたり、目立つ水準ではありません。全国平均との差は2.8ポイントあり、平均より多いことがはっきり出ています。岩手県は47都道府県のうち上位のグループにあり、都道府県単位で見ても空き家が多い地域です。16.6%という水準では、買い手・借り手より住宅のほうが多い状態になります。2050年の推計人口は2024年比−35.6%で、住宅の需要は明確に細っていきます。
5,220戸という滞留量は、需要側の数と比べても明らかに大きい部類です。8,380戸の空き家がある地域では、売り出しても比較対象が多く並びます。全国で最も空き家率が高い軽井沢町(70.4%)とは大きく離れた位置にあります。行き先の決まっていない住宅が中心の地域では、売る・貸す・解体するのいずれを選ぶにしても、判断を先送りするほど選べる幅は狭まりやすくなります。空き家率がほぼ同じ岐阜県大垣市(16.6%)は賃貸用の空室が中心で、率は同じでも内訳の形は異なります。上下を繰り返してきた地域では、単年の数字より長い期間の傾向で見たほうが実態に近くなります。
空き家は、所有しているだけで固定資産税・管理の負担がかかり、放置すると老朽化や特定空き家指定のリスクが高まります。取りうる選択肢は大きく売却・賃貸(活用)・解体・管理の4つです。それぞれの費用や損得を、以下の無料ツールで具体的に試算できます。
行き先未定の住宅が多い地域では、同じ状態の家が周囲にも並びます。動くかどうかは状態と価格の差で決まります。これだけの減少が前提なら、早めに方針を固めたほうが選択肢は広く残ります。6割前後が行き先未定という地域では、放置している家が特別ではありません。傷んだ住宅が多い状況では、修繕費を回収できるかどうかが判断の軸になります。空き家率が高い地域では、売る・貸す・解体するのどれもすぐには決まらない前提で動くほうが安全です。
出典
総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」/令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計
統計表:住宅及び世帯総数 居住世帯の有無(8区分)別住宅数-全国、都道府県、市区町村(表番号1-2-1)(e-Stat 統計表ID 0004021421)
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0004021421
腐朽・破損あり空き家数の統計表:空き家の種類(4区分)、腐朽・破損の有無(2区分)、建て方(2区分)、構造(2区分)別空き家数-全国、都道府県、市区町村(e-Stat 統計表ID 0004021631)
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0004021631
調査年:2023年(令和5年)。空き家率=空き家数÷総住宅数×100。 全国平均との差・順位・岩手県内順位は、上記の公表値をもとに当サイトが機械的に算出したものです。 住宅・土地統計調査は標本調査のため、数値は推計値です。