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親が亡くなったら実家で先にやること|死亡届7日・相続放棄3か月・準確定申告4か月・相続税10か月・相続登記3年の期限の表と、家は誰のものか・固定資産税は誰に届くか
親が亡くなった後の実家(家と土地)には、期限の決まった手続きが5つあります。死亡届は知った日から7日以内、相続放棄は3か月以内、準確定申告は4か月以内、相続税の申告は10か月以内、相続登記は3年以内です。実家の名義にかかわるのは、このうち相続登記です。家を住む・貸す・売るのどれにするかは、期限の表のあとで決めます。その前に、相続人が誰か、名義が誰のままか、固定資産税が誰に届くかを確かめます。
| 手続き | 期限(原典) | 実家で気をつけること |
|---|---|---|
| 死亡届 | 知った日から7日以内(戸籍法86条1項。国外は3か月) | 届出義務者は同居の親族が第一(87条1項) |
| 相続放棄 | 知った時から3か月以内(民法915条1項)。家庭裁判所が伸ばせる | 実家の一部でも処分すると、単純承認とみなされる(921条1号) |
| 準確定申告 | 知った日の翌日から4か月以内(所得税法125条)。申告が要る場合 | 親のその年の所得で決まる。実家の賃料や売却があれば確かめる |
| 相続税の申告 | 知った日の翌日から10か月以内(相続税法27条1項)。基礎控除を超える場合 | 実家の土地と建物も、財産に数える |
| 相続登記 | 知った日から3年以内(不動産登記法76条の2)。怠ると10万円以下の過料 | 実家の名義が親のままなのは、この登記まで |
e-Gov法令検索 戸籍法・民法・所得税法・相続税法・不動産登記法、国税庁タックスアンサーNo.2022・No.4205(2026年10月3日取得)。起算日の違いは次の節に書いています。
自分はどの場合に当てはまるか
- 実家の名義が親のままで、売ることを考えている:亡くなった親の名義のまま家を売るページにあります。
- 売る時期の期限(相続税・取得費加算・3,000万円特別控除)が気になる:相続した家を売るタイミングのページにあります。
- 親の配偶者が、実家に住み続けたい:配偶者居住権のページにあります。
- 実家が二世帯住宅:二世帯住宅を相続したら売れるかのページにあります。
- 遺言書が見つかった:遺言書の検認のページにあります。
- 実家を相続したくない:相続した家がいらないときのページと、相続放棄を自分でするページにあります。
- 実家の片付けから始めたい:実家じまいの手順と費用のページにあります。
期限は、いつから数えるのか
5つの期限は、数え始める日が揃っていません。表の「知った日」は、手続きごとに意味が少しずつ違います。
- 死亡届:死亡の事実を知った日から7日以内です(戸籍法86条1項)。届出は、同居の親族、その他の同居者、家主・地主・管理人の順ですが、順序にかかわらず届出ができるとも書かれています(87条1項)。
- 相続放棄:「自己のために相続の開始があったことを知った時」から3か月です(民法915条1項)。放棄した人は、初めから相続人にならなかったものとみなされます(939条)。放棄したときに実家を現に占有していれば、引き渡すまでは保存する義務があります(940条)。放棄の手続きは相続放棄を自分でするページ、実家の管理義務は相続放棄した実家の管理義務のページにあります。
- 準確定申告:相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内です(所得税法125条1項、国税庁No.2022)。必要な人と書類は準確定申告のページにあります。
- 相続税の申告:国税庁No.4205は、被相続人が死亡したことを知った日(通常の場合は死亡の日)の翌日から10か月以内とし、「1月6日に死亡した場合はその年の11月6日」を例に挙げています。申告が要るかどうかは、課税価格の合計が基礎控除額を超えるかで決まります(相続税法27条1項)。申告が要らない場合は相続税の申告が不要な場合のページにあります。
- 相続登記:相続の開始と所有権の取得を知った日から3年以内です(不動産登記法76条の2第1項)。法務省のQ&Aは、令和6年4月1日より前に相続を知った不動産で登記が済んでいないものは、令和9年3月31日までとしています。義務化の全体は相続登記の義務化のページ、自分で申請する手順は相続登記を自分でやる方法のページにあります。
実家以外にも期限のあるものがあります。年金を受けていた親の場合、受給権者の死亡の届出が要ります。厚生年金保険法98条4項は10日以内と定め、国民年金法105条4項は届出義務を定めていますが、条文に日数はありません。口座の凍結は亡くなった人の銀行口座の凍結のページにあります。期限を一覧で見たいときは、遺産分割の期限のページにあります。
実家は、いま誰のものになっているのか
- 相続の開始:相続は死亡によって開始します(民法882条)。相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継します(896条)。
- 相続人が数人のとき:相続財産は共有で、各相続人の持分は法定の相続分です(898条)。遺産分割で誰が取得するかを決めるまでは、実家は相続人の共有の状態です。
- 登記の名義:登記簿の名義は、相続登記を申請するまで、亡くなった親のままです。名義を相続人に変えるのが、3年以内の相続登記です(不動産登記法76条の2第1項)。
- 3年以内にまとまらないとき:法務省のQ&Aは、相続人申告登記を、期限内に相続人であることなどを申し出ることで義務を履行できる簡易な制度としています。特定の相続人が単独で申し出られます。ただし、不動産の権利関係を公示するものではなく、売却や抵当権の設定をするときは相続登記が必要です。
- 売るとき:名義が親のままの家を売る場合に、買主への登記の前に何が要るかは、亡くなった親の名義のまま家を売るページにあります。
実家の固定資産税は、誰のところに届くのか
固定資産税の納税義務者は、登記簿に所有者として登記されている者です。その個人が賦課期日より前に死亡しているときは、賦課期日に土地や家屋を現に所有している者になります(地方税法343条2項)。賦課期日は1月1日です(359条)。
- 共有のとき:太宰府市は、現所有者(相続人)が複数いる場合は、全員で連帯して納付する、と案内しています。
- 市区町村への届出:太宰府市は、納税義務者が亡くなったことを知った日の翌日から3か月を経過した日までに、相続人代表者指定届兼固定資産現所有者申告書を出すよう案内しています。様式と期限は市区町村ごとに異なります。届出の中身は相続人代表者指定届のページにあります。
- 問い合わせ先:大阪市は、固定資産税の問い合わせを、資産のある区を担当する市税事務所としています。実家が遠方にあるときは、実家のある市区町村に聞きます。
住む・貸す・売る・空き家のまま持つは、何を先に確かめるのか
条文が決めるのは、名義と期限です。住む・貸す・売る・残すのどれにするかは、相続人が決めます。選ぶ前に確かめることを、4つの場合に分けます。
| 選ぶ道 | 先に確かめること | 詳しいページ |
|---|---|---|
| 住む | 住む人の名義にする相続登記(3年)。親の配偶者が住んでいたなら、短期居住権(民法1037条) | 相続した家に住む・配偶者居住権 |
| 貸す | 共有の間は、共有者の誰が貸し主になるか(898条)。リフォームと家賃の見込み | 空き家を賃貸に出す・売る・貸す・残す |
| 売る | 名義と共有者全員。売る時期の期限は、相続登記の3年とは別にある | 親の名義のまま売る・売るタイミング |
| 空き家のまま持つ | 固定資産税は毎年1月1日の現所有者に届く(地方税法343条・359条)。管理と火災保険 | 空き家の管理・空き家の火災保険・放置のリスク |
出典:民法898条・1037条、地方税法343条・359条、不動産登記法76条の2(e-Gov法令検索、2026年10月3日取得)。
売ることも選ぶなら、相談できる窓口はあるのか
仲介で買主を探す方法のほかに、業者が直接買い取る方法があります。相続人が相談できる窓口として、ラクウル(相続不動産の買取)の公式サイトの記載は次のとおりです。
- 相続前・揉めている最中:よくある質問の「相続前でも相談できますか?」に「はい、お気軽にご相談ください」、「現在、相続財産の事で揉めている最中なのですが、相談できますか?」に「可能です」とあります。
- 最初の一歩:「相続した実家を売却するために、まず何をしたらいいですか?」には、「相続はケースによって適切な対応が異なりますので、まずは一度お気軽にご連絡ください」とあります。
- 費用と立ち会い:相談費用は完全無料で、査定に立ち会う必要はない、と書かれています。
- 書かれていないこと:名義の手続きや実家の片付けを代行するとは、公式サイトにありません。期限の表にある手続きは、自分で行うか、司法書士・税理士などの専門家に相談することになります。
買取は、買主を探す期間がない代わりに、買取の査定額が仲介で売れる金額と同じとは限りません。
よくある質問
親が亡くなったら、実家について一番先に来る期限は何ですか?
死亡届です。戸籍法86条1項は、届出義務者が死亡の事実を知った日から7日以内(国外で死亡したときは3か月以内)と定めています。実家の名義にかかわる期限は、相続登記の3年以内です(不動産登記法76条の2第1項)。相続放棄は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内です(民法915条1項)。
実家を相続するかどうか、3か月で決められないときはどうなりますか?
民法915条1項のただし書は、この3か月の期間を、利害関係人または検察官の請求によって、家庭裁判所が伸ばせると定めています。2項は、承認や放棄をする前に、相続財産の調査をしてよいとしています。伸ばせるかどうかは家庭裁判所の判断なので、手続きは弁護士・司法書士にご相談ください。
実家の片付けや売却の準備を先に始めてもよいですか?
民法921条1号は、相続人が相続財産の全部または一部を処分したときは、単純承認をしたものとみなすと定めています。ただし、保存行為と、602条の期間を超えない賃貸は除かれています。何が処分に当たり、何が保存行為かは、条文だけでは分かりません。放棄を考えているなら、片付けや売却の準備に入る前に、弁護士・司法書士にご相談ください。
遺産分割が終わるまで、実家の固定資産税は誰のところに来ますか?
地方税法343条2項は、固定資産税を課す所有者を、登記簿に所有者として登記されている者としています。その個人が賦課期日(1月1日、同法359条)より前に死亡しているときは、賦課期日に土地や家屋を現に所有している者です。相続人が複数いるときの扱いとして、太宰府市は、全員で連帯して納付するとしています。
実家に住んでいた親の配偶者は、すぐに出ていかなければなりませんか?
民法1037条1項は、相続開始の時に被相続人の建物に無償で居住していた配偶者に、配偶者短期居住権を認めています。遺産分割で建物の帰属を決める場合は、帰属が確定した日、または相続開始から6か月を経過する日のいずれか遅い日までです。配偶者居住権を取得した場合などは、この規定の対象外です。
3年以内に遺産分割がまとまりそうにないときは、相続登記をどうしますか?
法務省のQ&Aは、相続人申告登記を、期限内(3年以内)に相続人であることなどを登記官に申し出ることで義務を履行できる簡易な制度としています。ただし、不動産の権利関係を公示するものではなく、相続した不動産を売却したり抵当権を設定したりするような場合には、相続登記が必要です。正当な理由なく怠ると、10万円以下の過料の対象です(不動産登記法164条1項)。
年金を受けていた親が亡くなったときの届出は、いつまでですか?
厚生年金保険法98条4項は、受給権者が死亡したときは、戸籍法の死亡届の届出義務者が10日以内に届け出ると定めています。国民年金法105条4項は届出義務を定めていますが、条文に日数は書かれていません。日本年金機構は、未支給年金を受け取れる遺族がいない場合などの「年金受給権者死亡届(報告書)」を、機構にマイナンバーが収録されている方は原則省略できると案内しています。個別の扱いは、年金事務所にご確認ください。
ラクウルに、親が亡くなったばかりの実家のことを相談できますか?
ラクウルの公式サイトのよくある質問に、「相続前でも相談できますか?」に「はい、お気軽にご相談ください」、「現在、相続財産の事で揉めている最中なのですが、相談できますか?」に「可能です」とあります。「相続した実家を売却するために、まず何をしたらいいですか?」には、「相続はケースによって適切な対応が異なりますので、まずは一度お気軽にご連絡ください」とだけあります。相談費用は完全無料、査定に立ち会う必要はない、と書かれています。名義の手続きや片付けを代行するとは書かれていないので、相談で確かめてください。
参考・出典
- e-Gov法令検索 戸籍法(第86条・第87条)
- e-Gov法令検索 民法(第882条・第896条・第898条・第915条・第921条・第939条・第940条・第1037条)
- e-Gov法令検索 所得税法(第125条)
- e-Gov法令検索 相続税法(第27条)
- e-Gov法令検索 不動産登記法(第76条の2・第164条)
- e-Gov法令検索 地方税法(第343条・第359条)
- e-Gov法令検索 厚生年金保険法(第98条)
- e-Gov法令検索 国民年金法(第105条)
- 国税庁 No.2022 納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告)
- 国税庁 No.4205 相続税の申告と納税
- 法務省 相続登記の申請義務化に関するQ&A(令和7年3月27日現在)
- 日本年金機構 年金を受けている方が亡くなったとき
- 太宰府市 相続人代表者指定届兼固定資産現所有者申告書とは
- 大阪市 ご不幸に伴う市税の手続き
- ラクウル(相続不動産の買取)公式サイト
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の事案について、期限の起算日や手続きの要否、買取や査定ができるかを保証するものではありません。具体的な事案は、弁護士・司法書士・税理士・市区町村の窓口にご相談ください。