岐阜県多治見市の空き家率は、総務省の令和5年(2023年)住宅・土地統計調査で10.9%です。 空き家数は5,180戸、総住宅数は47,740戸です。
多治見市の空き家率(2023年)
10.9%
空き家 5,180戸 / 総住宅数 47,740戸
総務省の区分による多治見市の空き家5,180戸の内訳です(原数値は百戸単位で丸められているため、内訳の合計は空き家数と一致しない場合があります。標本数が少ない区分は「データなし」と表示しています)。
多治見市の空き家5,180戸のうち3,480戸、全体の67.2%は、賃貸にも売却にも出されていない「その他の空き家」です。相続や転居のあとに手つかずで残った住宅がこの区分の中心で、市場に出ている物件よりも、持ち主が使い道を決めかねている住宅の比重が大きい構成といえます。全国平均(42.8%)を大きく上回り、放置型に強く偏った内訳です。空き家の28.2%が賃貸用の空室で、賃貸の需給も数字に混じります。保養目的の住宅は1.0%で、無視できる範囲です。空き家率が1割前後の地域では、内訳の偏りより戸数の少なさのほうが効いてきます。
多治見市の空き家5,180戸のうち、腐朽・破損があるものは1,890戸で、空き家全体の36.5%です。腐朽・破損の有無は、上の内訳とは別の統計表から集計されているため、数値の丸め方が内訳と異なります。
空き家の36.5%に傷みがあり、老朽化の進み方が課題になります。傷んだ空き家は実数で1,890戸あり、住宅ストックの更新そのものが論点になります。総住宅数に対しては4.0%が傷んだ空き家にあたり、景観や防災の面でも意識される比率です。腐朽・破損がある空き家は、管理されないまま放置されると、市区町村から特定空家等に指定されることがあります。特定空家等に指定されて改善の勧告を受けた場合、その敷地は固定資産税の住宅用地特例(課税標準が最大1/6になる措置)の対象から外れることがあり、その場合は税負担が大きくなります。
多治見市の空き家率は2008年の12.0%から 2023年には10.9%へ、 15年間で−1.1ポイント変化しました。直近の調査では下がりました。 同じ期間に全国平均は+0.7ポイント、岐阜県全体は+2.0ポイント動いています。
2018年の13.9%がこの期間の最高で、その後は下がっています。増え続けているタイプではありません。岐阜県全体(+2.0ポイント)と比べると、変化は2ポイント以上小さいほうへ振れました。2008年と比べた変化は−1.1ポイントで、当時より水準は下がっています。内訳では行き先未定の住宅が中心のため、上昇分はそのまま管理されない住宅の増加につながりやすい構成です。いまの10.9%なら、住み替えや建て替えに伴う空きの範囲で説明がつきます。
| 調査年 | 空き家率 | 前回調査比 | 全国平均との差 |
|---|---|---|---|
| 2008年 | 12.0% | — | −1.1ポイント |
| 2013年 | 10.5% | −1.5ポイント | −3.0ポイント |
| 2018年 | 13.9% | +3.4ポイント | +0.3ポイント |
| 2023年 | 10.9% | −3.0ポイント | −2.9ポイント |
住宅・土地統計調査は5年ごとの標本調査です。市町村合併があった自治体は、合併前の年のデータが 現在の区域と一致しない場合があります。空き家率には賃貸用の空室や別荘も含まれるため、 率が高いことがそのまま管理されていない空き家の多さを意味するわけではありません。
多治見市の人口は、2024年の105,048人から2050年には72,336人(2024年比 −31.1%)になると推計されています(国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」令和5年推計)。 住宅の需要は世帯の数に左右されるため、空き家の増減を考えるときは人口の見通しもあわせて確認しておくと、いま持っている住宅をどうするかを判断しやすくなります。
多治見市の空き家率は10.9%で、全国平均の13.8%より 2.9ポイント低くなっています。 全国1,059市区町村(個別データが公表されている市区町村)を空き家率の高い順に並べると819位(高いほうから約77%の位置)で、低い順では241位にあたります。
岐阜県内では、31市区町村のうち空き家率が高い順で28位です。 岐阜県全体の空き家率は16.1%で、多治見市はこれより5.2ポイント低くなっています。 岐阜県で空き家率が最も高いのは揖斐川町(27.2%)、最も低いのは海津市(10.0%)です。
下位3分の1にあたり、空き家率としては低めです。岐阜県内では低いほうに位置します。岐阜県全体(16.1%)と比べても5.2ポイント低く、同じ都道府県のなかでは低い側の代表格です。1割前後の空き家率は、住み替えや建て替えに伴う自然な空きの範囲に収まります。おおよそ住宅9戸に1戸が空き家という計算になります。2050年の推計人口は2024年比−31.1%で、住宅の需要そのものが縮んでいきます。
36.5%が老朽化しているもとでは、解体を含めた検討が現実的な選択肢になります。流通している住宅は31.9%にとどまり、動いていない住宅が多数を占めます。全国で最も空き家率が高い軽井沢町(70.4%)とは大きく離れた位置にあります。行き先の決まっていない住宅が中心の地域では、売る・貸す・解体するのいずれを選ぶにしても、判断を先送りするほど選べる幅は狭まりやすくなります。空き家率がほぼ同じ沖縄県南城市(10.9%)も「その他の空き家」が中心で、率だけでなく内訳の形も似ています。いったんピークを打った地域では、除却や再利用が進んだかどうかが次の焦点になります。
空き家は、所有しているだけで固定資産税・管理の負担がかかり、放置すると老朽化や特定空き家指定のリスクが高まります。取りうる選択肢は大きく売却・賃貸(活用)・解体・管理の4つです。それぞれの費用や損得を、以下の無料ツールで具体的に試算できます。
行き先未定の住宅が多い地域では、同じ状態の家が周囲にも並びます。動くかどうかは状態と価格の差で決まります。老朽化した住宅が多い地域では、建物を残す前提を一度外して考えたほうが選択肢は広がります。行き先未定がほかの区分を大きく上回る環境では、買い手・借り手の側に強い選択権があります。需給が大きく崩れていない地域では、価格の付け方次第で結果が変わります。人口が明確に減る地域では、決断が遅れるほど買い手・借り手の母数は細っていきます。
出典
総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」/令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計
統計表:住宅及び世帯総数 居住世帯の有無(8区分)別住宅数-全国、都道府県、市区町村(表番号1-2-1)(e-Stat 統計表ID 0004021421)
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0004021421
腐朽・破損あり空き家数の統計表:空き家の種類(4区分)、腐朽・破損の有無(2区分)、建て方(2区分)、構造(2区分)別空き家数-全国、都道府県、市区町村(e-Stat 統計表ID 0004021631)
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0004021631
調査年:2023年(令和5年)。空き家率=空き家数÷総住宅数×100。 全国平均との差・順位・岐阜県内順位は、上記の公表値をもとに当サイトが機械的に算出したものです。 住宅・土地統計調査は標本調査のため、数値は推計値です。