大阪府大阪市西成区の空き家率は、総務省の令和5年(2023年)住宅・土地統計調査で25.9%です。 空き家数は22,870戸、総住宅数は88,230戸です。
大阪市西成区の空き家率(2023年)
25.9%
空き家 22,870戸 / 総住宅数 88,230戸
総務省の区分による大阪市西成区の空き家22,870戸の内訳です(原数値は百戸単位で丸められているため、内訳の合計は空き家数と一致しない場合があります。標本数が少ない区分は「データなし」と表示しています)。
大阪市西成区の空き家22,870戸のうち16,670戸、全体の72.9%は賃貸用の空き家、つまり入居者を募集している空室です。アパートや賃貸マンションの空室が空き家数の中心を占めており、この場合の空き家率は住宅の放置よりも賃貸市場の需給を映した数字に近くなります。売りにも貸しにも出ていない住宅は空き家の25.1%で、内訳の主役はほかの区分です。全国の内訳(その他の空き家42.8%)と比べると、放置型の比重はかなり小さい構成です。売買・賃貸に出ている住宅は空き家の74.2%で、統計上の空き家と放置された住宅は大きく異なります。空き家の戸数としては、全国的にも突出した水準にあります。
大阪市西成区の空き家22,870戸のうち、腐朽・破損があるものは2,130戸で、空き家全体の9.3%です。腐朽・破損の有無は、上の内訳とは別の統計表から集計されているため、数値の丸め方が内訳と異なります。
腐朽・破損が確認された住宅は1割未満で、全国的には少ないほうです。傷んだ空き家は実数で2,130戸あり、住宅ストックの更新そのものが論点になります。これだけの人口減が前提では、修繕して使い続ける前に需要の有無を確かめる必要があります。腐朽・破損がある空き家は、管理されないまま放置されると、市区町村から特定空家等に指定されることがあります。特定空家等に指定されて改善の勧告を受けた場合、その敷地は固定資産税の住宅用地特例(課税標準が最大1/6になる措置)の対象から外れることがあり、その場合は税負担が大きくなります。
大阪市西成区の空き家率は2008年の20.0%から 2023年には25.9%へ、 15年間で+5.9ポイント変化しました。直近の調査では上がり続けています。 同じ期間に全国平均は+0.7ポイント、大阪府全体は−0.2ポイント動いています。
直近の2023年調査では前回から3.4ポイント上がっており、5年のあいだに水準そのものが一段切り替わった形です。大阪府全体(−0.2ポイント)を大きく超えて動いており、県内でも変化の大きい部類です。全国平均(+0.7ポイント)を大きく超える上がり方で、変化の速さが際立ちます。賃貸用の空室が中心なので、率の上下には賃貸物件の供給や募集状況の変化も影響します。25.9%という水準になると、住宅を増やすより減らす方向の議論が中心になります。
| 調査年 | 空き家率 | 前回調査比 | 全国平均との差 |
|---|---|---|---|
| 2008年 | 20.0% | — | +6.9ポイント |
| 2013年 | 23.8% | +3.8ポイント | +10.3ポイント |
| 2018年 | 22.5% | −1.3ポイント | +8.9ポイント |
| 2023年 | 25.9% | +3.4ポイント | +12.1ポイント |
住宅・土地統計調査は5年ごとの標本調査です。市町村合併があった自治体は、合併前の年のデータが 現在の区域と一致しない場合があります。空き家率には賃貸用の空室や別荘も含まれるため、 率が高いことがそのまま管理されていない空き家の多さを意味するわけではありません。
大阪市西成区の人口は、2024年の105,151人から2050年には67,565人(2024年比 −35.7%)になると推計されています(国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」令和5年推計)。 住宅の需要は世帯の数に左右されるため、空き家の増減を考えるときは人口の見通しもあわせて確認しておくと、いま持っている住宅をどうするかを判断しやすくなります。
大阪市西成区の空き家率は25.9%で、大阪市全体の16.1%より 9.8ポイント高くなっています。 大阪市の24区のなかでは、空き家率が高い順で1位です。 大阪市で空き家率が最も高いのは大阪市西成区(25.9%)、最も低いのは大阪市北区(11.1%)です。
全国の政令指定都市にある175の行政区を空き家率が高い順に並べると2位(高いほうから約1%の位置)で、低い順では174位にあたります。 全国平均の13.8%とは12.1ポイント、大阪府全体の14.2%とは11.7ポイントの差です。 空き家率には賃貸用の空室も含まれるため、集合住宅が多い区ほど高く出やすい点に注意してください。
大阪市西成区の空き家率は、全国175行政区のうち高いほうから1割以内に入ります。大阪市の24区のなかでは最も高い区です。全国平均を12.1ポイント引き離しており、住宅事情の違いは明確です。25.9%という水準は、住宅そのものが余っていることを前提に考える必要があります。住宅4戸に1戸が空き家という、かなり高い密度です。2050年の推計人口は2024年比−35.7%で、住宅の需要は明確に細っていきます。
建物の傷みが少ない地域なので、状態のよい家は比較的評価されやすいといえます。22,870戸という空き家は全国でも上位の量で、需給の緩さがそのまま条件に響きます。74.2%が市場に出ており、空き家の多さがそのまま放置の多さを意味しない地域です。賃貸用の空室が中心の地域では、新たに貸し出すときに既存の空室と競合します。周辺の募集状況を先に見ておくと見通しが立てやすくなります。空き家率がほぼ同じ静岡県浜松市天竜区(27.0%)は「その他の空き家」が中心で、率は同じでも内訳の形は異なります。直近で水準が跳ねた地域では、次の調査までの5年の動きが読みにくくなります。
空き家は、所有しているだけで固定資産税・管理の負担がかかり、放置すると老朽化や特定空き家指定のリスクが高まります。取りうる選択肢は大きく売却・賃貸(活用)・解体・管理の4つです。それぞれの費用や損得を、以下の無料ツールで具体的に試算できます。
募集中の空室が多い地域では、貸し出す場合に既存の物件と条件で比べられます。行き先未定の住宅が少ない地域では、売る・貸すの判断そのものは比較的つけやすいといえます。建物の傷みが少ない地域なので、現状のまま貸す・売る選択も取りやすいといえます。住宅が大きく余っている地域では、複数の選択肢を同時に検討しておくほうが現実的です。これだけの減少が前提なら、早めに方針を固めたほうが選択肢は広く残ります。
出典
総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」/令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計
統計表:住宅及び世帯総数 居住世帯の有無(8区分)別住宅数-全国、都道府県、市区町村(表番号1-2-1)(e-Stat 統計表ID 0004021421)
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0004021421
腐朽・破損あり空き家数の統計表:空き家の種類(4区分)、腐朽・破損の有無(2区分)、建て方(2区分)、構造(2区分)別空き家数-全国、都道府県、市区町村(e-Stat 統計表ID 0004021631)
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0004021631
調査年:2023年(令和5年)。空き家率=空き家数÷総住宅数×100。 全国平均との差・順位・大阪府内順位は、上記の公表値をもとに当サイトが機械的に算出したものです。 住宅・土地統計調査は標本調査のため、数値は推計値です。